春がほころぶイースター(復活祭)の野原で

公開日 : 2009年04月15日
最終更新 :

今年も、十字架にかけられたイエス・キリストの復活を祝うキリスト教のお祭りイースター(復活祭Easter)がやってきました。春先にやってくるイースターは行楽シーズンの幕開けと見なされています。先週末の金曜日がグッドフライデー(Good Friday)、週明けの月曜日がイースターマンデー(Easter Monday)の祝日で、土曜日とイースターサンデー(Easter Sunday)の日曜日をはさんでイギリス年間最大の大型連休4連休の祝祭日でした。というわけで、先週末、わが家も、今年はじめてピクニックを持参してイースターの田舎へとくり出したのでした。出かけた先は、わが家お気に入りの散歩コースのひとつノーサンバーランド(Northumberland)州のアレンデール(Allendale)の村はずれの丘。

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まだ木々は若葉をつけてはいませんが、枝先という枝先から芽ぶく新芽がまるで天にとどこうとでもしているかのように弓なりに伸び上がっています。せせらぎの谷あいにぽつんと建っている農家の庭先には洗濯物が春風に翻っていました。イギリス人の80%は、こんな田舎暮らしに憧れているのだとか。イースターマンデーの夕刻、憧れの田舎に暮らす人々を訪ねるイギリスの国営放送BBC製作の番組を見ていたら、訪れたばかりのこのアレンデールの村も紹介されていて、びっくり。ですが、その理由は、実際訪れてみると納得できるような気がします。

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農家のある丘のふもとから緩やかな傾斜の坂道をのぼりつめ、この石塀を越えたところが、わが家お気に入りのスポット。丘歩きのあいだ、わたしたち以外のウォーカーに出会ったのはたったの一組。見渡すかぎりの景色を一家で独り占めして、ぽかぽか陽気のお日さまのもとでピクニック。そのあと、緑のじゅうたんの上にごろりと寝ころんで、羊雲がゆっくりと青空を渡っていくのをながめていると、心の中までのびのびゆったりとしてきて緑の景色の中に溶け込んでいきそうです。

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さらに先に足をすすめると、パブリックフットパスは羊のいる野原に出ました。

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ぴょこぴょこお尻を跳ね上げて、またたくまに姿を消していくイースターバニーも見かけたのでしたが、

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野原で春の到来を告げているのは、やっぱり……。

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中には、まだへその緒をぶらさげている子羊もいました。

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この時期の母羊は、とても敏感。

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春の野原には、姿は見えないものの晴れ渡る青空に小鳥のさえずりも聞こえています。

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その中に、にぎやかなダミ声が交じっていると思ったら、牧草地を仕切る石垣の陰に……。

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今年のイースター休暇には、緑の谷あいの揺りかごの中でゆっくりと育まれている春に出会うことができました。そして、このひたすらのどかな田舎の春が爛漫に熟すころに、また来るからねと言葉を残してアレンデールの丘を後にしたのでした。

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