この冬は、｢湖水地方｣が｢氷地方｣に

いつもの年は、うっすらとした初雪でホワイトクリスマスになるかどうかというイギリス。この冬は、1981年の冬以来30年ぶりの冷え込みと大雪に見舞われています。一昨年は、湖水地方のケズィック(Keswick)で、2月にもかかわらず15℃という観測史上最高気温を記録した年だったのですが、昨日の英国国政放送BBCの地方ニュースによると、今年の｢湖水地方｣(英語では、｢レイク・ディストリクト(Lake District)｣)は、湖が凍りついて、｢アイス・ディストリクト(Ice District)｣ になってしまったとのこと。

昨日の地方ニュースで紹介されていた雪の湖水地方の画像がBBCのサイトのカンブリア (Cumbria) 州のページに掲載されています。山や高い丘の上には例年5月になっても雪があるのですが、ふもとの湖が凍りついてしまったのを目にするのは地元の人々もはじめてなのだそうです。以下のリンクをクリックしていただくと、湖水地方を含むカンブリア州の雪景色の画像がご覧になれます。ページの下の方に小さなサムネイルの写真が12枚並んでいます。ご覧になりたい画像をクリックすると拡大画面になります。http://news.bbc.co.uk/local/cumbria/hi/front_page/newsid_8439000/8439209.stm

昨夜は、一段と寒さが厳しく、湖水地方を含むイギリス全国のあちこちで−20℃近くにまで冷え込みました。また、西側は、ここ数日降雪は比較的少ないのですが、東側は、スコットランドからロンドンを含む南部まで大雪となっています。一晩で50センチの降雪があった地方もあったのだそうです。

現在、イギリスの飛行場の中には閉鎖されている飛行場もあり、閉鎖されていなくても、フライトがキャンセルになったり、長時間遅れたりする便が多く出ています。電車も運行に支障がでており、雪深い田舎を運行するバスの中には運行不可能になっている路線もあります。高速道路は通行可能ですが、道幅も狭く普段から交通量の少ないB級道路はもちろん、道幅が広く利用者の多いA級道路などでも、通行止めになっている箇所があります。

このように全国各地で通勤、通学が困難な状態になっていて、昨日は、全国で8千校を超える学校が休校になりました。今日も、昨日に続いて多くの学校が休校になっています。全国的な冷え込みと、東側の雪は少なくともこの週末までは続くとの予想です。この時期にイギリスを旅行されるみなさんは、暖かい洋服を準備して、くれぐれも安全な旅を心がけてください。

寒さは厳しくても、やっぱり、イギリスの田舎の景色は美しいです。今回、アップした写真は年末に撮ったものなので、今現在の田舎の風景は、一面の銀世界に違いありません。