湖水地方、日本人観光客に寄付金を募る

公開日 : 2010年05月01日
最終更新 :

昨日(2010年4月30日)の英国国営放送BBCのニュースを見ていると、あれっ!? と思うようなニュースが報道されていたのでお知らせします。湖水地方を含むBBCの地方ニュースによると、湖水地方の環境保護のために日本人観光客から1人当たり5ポンド(720円ほど)の寄付金を募ることになったとのことです。

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ピーターラビットの絵本作家ビヤトリクス・ポターの絵本は、1906年日本語の翻訳版が出て以来日本で大きな人気を呼んでいたが、2006年、映画「ミス・ポター」(レニー・ゼルウィガー主演)が公開されて以来、ビヤトリクス・ポターの暮らした家ヒルトップをはじめとすつ湖水地方を訪れる日本人観光客の数が激増した。

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寄付金を募る動きは以前から存在してものの、今回は、日本人のみが対象。このプロジェクト「ジャパンビジターペイバックプロジェクト(Japan Visitor Payback Project)」は、地元の日本人観光客向け観光業者ジャパンフォーラム(Japan Form)や観光及び環境保護団体ネイチャーレイクランド(Nature Lakeland)によって設けられたものであり、集められた寄付金は、ウィンダミア湖やその周辺の整備の費用として使われることになっている。

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ジャパンフォーラムによると、寄付金は、映画「ミスポッター」以来激増した日本人観光客が環境に与える影響を是正することを狙いとしたもの。日本のツアーオペレーターに対して、5ポンドの寄付者にはピターラビットのバッジと認定書を出すことを伝え、顧客に募金奨励の要請をしている。2010年には5千のバッジが配布され、2万5千ポンドの募金が集まることが見込まれている。

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地元では賛否両論あるとのことでしたが、う〜ん。わかるような気がします。わたしも、こういうやり方は一般のイギリス人には受けないのではと感じました。それに、日本人観光客が多いからというのは理由にならないような。なぜって、観光客の数から言えば、やっぱり、海外からの観光客よりイギリス国内からの観光客の数の方がだんぜん多いのですからね。

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この日本人のみを対象にした寄付金によって、日本人のみならず、イギリス人のあいだでも、湖水地方のイメージダウンは避けられないのではと思います。日本人にだけではなく湖水地方を訪れる観光客全員を対象に、募金者にはピーターラビットのバッジと認定証を進呈します。というふうにできなかったものでしょうか。湖水地方を愛する1人としてそう思わずにはいられません。

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*湖水地方の記事を見つけたいときには、【イギリス地域別ブログ目次】をご利用ください。

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