スコットランドの結婚式

公開日 : 2010年07月19日
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日が長く比較的気候のいい6月から8月はイギリスでも結婚式シーズン。以前ホテルで働いていたのですが、この時期は、毎週末が結婚式で大忙しでした。今年も、職場仲間が「忙しい!!」とうれしい悲鳴をあげています。

私自身は、昨年にスコットランド人と結婚しました。ダンナさんはスコットランドのハイランドにあるオーバン(Oban)の出身。彼の故郷のオーバンで式を挙げました。小規模ではありましたが、私が体験したスコットランドの結婚式について、お話してみたいと思います。

レジスターオフィスで挙げる方法もあるのですが、ダンナさんの家族の勧めもあって、彼の育ったエリアにある小さな教会で挙げました。式の開始前、教会の前でバグパイプの演奏が出席者を出迎えます。また、式の後はこのバグパイプの演奏で私たち夫婦は式場を退場しました。このスコティッシュらしいバグパイプの響きは、式のムードをとても盛り上げてくれました。

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スコットランドらしさの一つが、男性陣が着ていたスコットランドの民族衣装キルト。タータンの柄は日本でいうと家紋のようなもので、家族ごとに柄が違います。ちなみに、スカートと呼ぶと怒られます。また、イングランドではよく「キルトの下にパンツを履いているのか? 履いていないのか?」と話題になったりするのですが、ダンナさん曰く「パンツは履かないもの」だそうです。スコティッシュはお酒を飲むのが大好き。私たちの式の後のレセプションでもみんな飲みまくってました。酔っ払ってキルトをめくり、ヘンなものを披露しないかが大きな不安の一つでしたが、今回は事なきを得ました。

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男性陣のジャケットのボタンホールを飾る花にはスコットランドの国花であるアザミと幸運の象徴といわれるヘザーを使いました。これがスコットランドの伝統的なボタンホールだそう。また、アザミはブーケとウェディングケーキにも使いました。ウェディングケーキは義姉の手作り。レーズンなどのドライフルーツがたっぷり入ったフルーツケーキをマジパンで包み、外はアイシング。タータンリボンとアザミの花でデコレーションしてあり、スコティッシュらしさが出てて、私はとても気に入ってしまいました。このケーキ二段になっていますが、下の段は、当日参加者に振る舞い、上の段は、子どもが産まれたら、その赤ちゃんのクリスニング(キリスト教の洗礼命名式)の時に振舞うという伝統があるそう。ドライフルーツのケーキは驚くほど日持ちがいいので、そういうことも可能なんですね。ちなみに、ウェディングドレスはリメイクしてクリスニングの時の赤ちゃんのドレスにするのが伝統です。

夜の部のメインイベントはダンスタイム「ケイリー(Ceilidh)」。バイオリン、ビオラ、オルガン、アコーディオンからなるバンドの演奏にあわせてハイランドダンスをみんなで踊りました。初めだったので、踊り方も知りませんでしたが、地元っ子はみんな誰でも踊れるので、教えてもらって挑戦。実は、当時妊娠8ヶ月でしたが、飛んだりはねたり、ぐるぐる回ったり、ダンスフロアを縦横無尽。ウェディングドレスのままで汗だくになりました。頑張りすぎたか、借りていたサテンの靴は壊れてしまいました…。ヒュー=グラントが出演している映画『フォー・ウェディング(Four Weddings and a funeral)』」にもケイリーのシーンがあります。飲んで、踊って、おしゃべりして。みんなで楽しい時間を共有できるのがスコティッシュ式の結婚式です。さて、こういう式を挙げてみたいという人はいるでしょうか?

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