第2回リアル鳩カフェをのぞいてきました♪

公開日 : 2010年04月06日
最終更新 :
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グアムのお話とは少しずれてしまいますが、4月4日の日曜日に総理大臣官邸で開かれた『第2回リアル鳩カフェ』をのぞいて来ましたよ:)

第1回目は“子育て”がテーマでしたが、今回は“食と農”ということで、農家の方、食品製造や飲食業に従事される方、料理研究家や学生さんなど9人が集まり、鳩山総理とともに熱く語り合いました。

今回は夫がグアムで飲食関連業界にいるため参加者に選んでいただき、私も同伴者として官邸のお庭で開かれたバーベキューに出席。その後場所を移して行われた“鳩カフェ”の様子のライブ中継を控え室で拝見させていただき、最後に官邸を少しご案内いただきましたよ:D

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まずは内閣府の会議室に集合し、全員が集まるまで鳩カフェ参加者9人と私のような同伴者の方々みんなで軽く自己紹介をしたり懇談したりして、総理大臣官邸に移る時間までを過ごします。

最初は緊張気味だったり、ぎこちなかった初対面の人たちが少しずつ相手を知り、共通の話題や関心事について会話がポツポツと始まり、同時に違う業種や環境の人たちの状況に驚いたり、興味を持ったり。

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やがて官邸の準備が整うと、道を隔てて向こう側にある総理大臣官邸へ全員で移動します。

天気予報に反してあいにくの曇り空でしたが、官邸のお庭はここが都心の真ん中だということを忘れさせてくれるほど高々と木々が茂り、心落ち着くような雰囲気…なのですが、実際は初めて足を踏み入れる官邸にワクワク、たくさんの報道陣の方々にドキドキ。バーベキューとはいえ、白いクロスがかかったテーブルに、コック帽をかぶったシェフの姿に、参加者一同、お〜!と歓声を上げます。

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今回のテーマが“食”ということで、参加者の方々が差し入れてくださったお米やお野菜、お肉などを、原産地などが記された調味料などと一緒に素材の味を生かしたバーベキューを楽しみます。

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生産者の方々がご自分が持ち寄られたものがどのように生産されているのか、またおいしい食べ方などを教えてくださり、まさに安全でおいしく、たのしい“食”を体験することができました。

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そして鳩山総理が登場!奇抜な服装にみんな一瞬びっくりしているうちに、真っ先にバーベキューに向かって突進!

参加者の方々とひとつひとつの食材などについてお話され、とても気さくで飾り気のない、率直な総理のお人柄に、あの場にいたみんながとても好感をもたれたのではないかと思います。

残念ながら官邸では安全面の問題から写真撮影が全面的に許可されておらず、このバーベキューの様子を最後に少しだけ撮らせていただくだけになってしまいましたので、ニュースで放送された様子をご覧ください♪(私はかなりもぐもぐ食べています…)

その後鳩山総理と参加者の方々が官邸の一室をカフェ仕様にしたスペースに移り対話を始めました(この対話のほぼ全容は「政府インターネットテレビ」で見られます)。

この鳩カフェを裏で支える「国民と政治の距離を近づけるための民間ワーキンググループ」が考える鳩カフェのコンセプトは、「首相と国民が対峙して対話するのではなく、国民があるテーマについて対話している輪の中に首相が入っていく」ということだそう。どのようないきさつで“リアル鳩カフェ”が始まったのかは、さとなおさんこと佐藤尚之さんのブログに書かれているのでそちらを読んでいただくとして、このカフェの重要なポイントは、“陳情的なものではなく、実際に市民があるテーマについて話し合っている「場」に、首相が自然に加わって一緒にそのテーマについて話し合う、みたいなイメージ”とのこと。

実際、劇作家の平田オリザさんとイーウーマン社長の佐々木かをりさんがファシリテーターとして対話に参加していらっしゃいましたが、いわゆる司会進行的なことはほぼなさらず、総理を含めた参加者たちの自発的対話にほとんど任されている感じでした。

対話の内容は上のリンクから全容をご覧いただいたり、鳩山総理のブログや同伴としていらしていた方の記事などにすでに的確にまとめられているのでそちらを読んでいただけるといいと思いますが、参加者の同伴者として、半ば当事者のような、でも客観的に今回の対話をリアルタイムで見られた立場から感じた、“鳩カフェ”に関する意見を少しだけ書いてみたいと思います。

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まず驚いたことのひとつが、たったこれだけの質問事項に対する回答から、自発的対話を成立させるのに必要不可欠な、自分の意見をしっかりと持ち、発言できる人たちをよく選抜されたということです。確かに“食と農”という広範なテーマを、対話という形でのコミュニケーションにちょうどいい約10人という人数で網羅することは到底できませんが、それでも“鳩カフェ”後も話し足りずに場所を移して語り合うほど活発に意見交換できる人たちを集められた手腕はすばらしいと思いました。

またネット上で、4月は農家にとって非常に忙しい時期であるから、この時期に官邸まで足を運べる余裕がある参加者たちが現場を代表していると言えるのか、というような記述を見かけました。この点について、私にはそれぞれの業種や業界の事情がわからないのでなんともいえませんが、彼らは少なくとも総理とともに語り合う場を得るために万難を排して積極的に行動を起こした方たちであり、できる人から発言していくということは、やはり非常に重要なことだと思います。

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さらに“鳩カフェ”に対するネガティブな捉え方として、税金の無駄遣いであるとか、カフェでおしゃべりするような時間があるなら総理は直接現場に行って現場の人たちと話をすべき、というような意見があると聞きました。

この点については、まず“鳩カフェ”を間近で見てみて、この運営にはそれほど大きな予算が投じられているわけではないだろうと感じました。おそらくもっとも大きな投資は総理がこのために割かれる時間だと思います。しかしながら同じ時間的制約を課した場合、総理が鳩カフェで出会った、もしくはこれから出会われるであろう人たちのいるありとあらゆる“現場”に実際に足を運んで現地の人たちとお話しするというのは、なかなか非現実的です。またたとえ2時間の対話中、自分が発言できるのはたとえ数分であるとしても、総理や立場の違う参加者の方々と2時間を一緒に過ごし同じテーマに沿ってともに考えるということは、一方的に自分の立場を主張するだけでなく、そこに共感や思いやりなども生まれ、お互いに理解しあうことができて大変有意義なのではないかと思いました。

同時に、ファシリテーターの方々には、もう少し議論の交通整理をしていただいてもいいのかなというのが、私の率直な意見です。

ディベートやディスカッションとは違い、あくまでカフェで交わされるゆるやかな対話を目指されているということで、相手の話をさえぎらないなどのルールがあらかじめ参加者に伝えられていたからということもあるでしょうが、残念ながら時間制約のある中、“食と農”という広範なテーマの割には生産者サイドに偏った対話内容になってしまったのではないかと思います。参加者9人のうち、あえて分けるなら5人が農家など生産者的立場の方々で、他にせっかくレストラン経営者、料理研究家、学生(欠席されたもうひとりの方はパティシエでいらしたそうです)の方がいらっしゃったのだから、より立体的な対話ができるように対話のペース配分などを少し調整されるのも悪くないのではないかと思いました。

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とはいえ、私は総じて鳩カフェはとても素晴らしいものだったと思いますし、何よりも鳩カフェを通じて出会えたさまざまなプロフィールを持った参加者やその同伴者の方々と交流を持てるようになれたことは、とても刺激になり、うれしいことだと感じています。

“食”という広いけれど共通のテーマを持った私たちが、それぞれの立場で日本の食をより魅力的にするために何を考え、行動することができるのか、そしてお互いに協力し合うことで、ポジティブな何かを生み出すことはできないか、などを考えるとてもいいきっかけになったと思います。

この機会がなければおそらく出会うことがなかった私たちの出会いから何が生まれるかわかりませんが、なぜかワクワクしてしまうのは、わたしだけでしょうか?

*当日撮影した写真はこちら

*対話中の写真と、鳩山総理との参加者および同伴者の集合写真などは首相官邸ホームページでご覧いただけます。

*“鳩カフェ”終了後、お話が尽きず参加者および同伴者のほとんどで移動したのが、参加者のひとりの経営する『Bar de Ollaria(バル・デ・オジャリア)』。どうもありがとうございました!

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