グアム島の動物、水牛で島興し:D

公開日 : 2010年04月21日
最終更新 :
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グアム島の動物とされているのが“Carabao(カラバオ)”と呼ばれる水牛。タモン地区周辺ではあまり見かけませんが、Chamorro Village(チャモロ・ビレッジ)や島の南部をドライブしていると時々見かけます。

そしてこの“Carabao(カラバオ)”をモチーフにしたプロジェクトが、2006年に政府が始めた“Carabao Project(カラバオ・プロジェクト)”。

島のあちこちにいろいろなポーズをして、さまざまな模様にペイントされた“Carabao(カラバオ)”たちがいますが、この子たちが“Carabao Project(カラバオ・プロジェクト)”のメンバー!?企業でも個人でも、自分の好きな真っ白い“Carabao(カラバオ)”を購入し、それを好きなようにペイントしてグアムを飾り、また“Carabao Project(カラバオ・プロジェクト)”の購入資金はグアムの島興しのために使われるというもの。

色とりどりにペイントされた“Carabao(カラバオ)”たちは2006年のLiberation Day(グアム解放記念日)のパレードに参加して、お披露目されたようですよ:)

今回はそのうちの一体がきれいにリニューアルされたので、その様子をお伝えしますね♪

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タモン地区のBlue Lagoon Plaza(ブル・ラグーン・プラザ)にある“Aji-Ichi Japanese Restaurant (味一)”の“Carabao(カラバオ)”、その名もハナコ・ハッピネス・アジイチちゃんは、2006年にグアムを代表する画家であり、チャモロ文化の伝道師ともいえるJudy Flores氏と、Guam Historical Village at Gef Pa'go Park(ゲフ・パゴ公園内グアム歴史村)のスタッフや子供たちによって描かれました。

テーマは“ハッピー”。

グアムの幸せな光景が描かれ、かわいらしく、ユーモアたっぷりなハナコちゃんだったのですが、4年近くの月日が経ち、Aji-Ichi Japanese Restaurant (味一)を訪れる多くのお客さまたちに愛され、なでられ、時には子供たちに乗っかられ…すっかり背中のペイントなどが色あせてしまっていました。

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そこで今度は、日本やグアムで活躍する日本人画家でありヨガ・インストラクターの“今井みろり”さんが、やはり“ハッピー”をテーマにハナコちゃんを生まれ変わらせることになりました!

まずは途中で雨が降られて大慌てしないように、雨の凌げる海沿いの気持ちのいい場所へハナコちゃんを連れて行きます。

男性3人でも持ち上げるのが大変なほど重いハナコちゃんは、車に乗せるだけで大変!でもピックアップトラックの荷台に乗ってしまうと、涼しい顔をして気持ちよさそうにしていましたよ:)

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まずはみろさんが絵を描きやすいようにハナコちゃんをお掃除。

絵の具ののりがよくなるように洗い、古いペンキの凹凸などがスムーズになるように簡単にやすりをかけてあげます。

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そして白いペンキでハナコちゃんの全身を塗っていきます。

思った以上の表面積で、あっという間になくなっていく白いペンキ…。

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そして真っ白に塗られたハナコちゃんは、なんだかまるで別人、というか別牛のよう!

ちょっとたくましい感じがするのは気のせいかしら???

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2日間ほど乾かしてあげたハナコを目の前に、今度はみろさんがおもむろに筆を取り、淡い黄色のペンキでなにやらさらさらと書いていきます。

実際にハナコちゃんをみたイメージで、下絵を描いているようなのです!

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グアムではパステルカラーのペンキはなかなか見かけないらしく、まるで絵の具でお絵かきするかのように、自在にペンキとペンキを混ぜ合わせ、素敵な色が生み出されていきます…。

このいろいろな色が混ざり合う時のマーブル模様がとってもきれいで、私は大好き:)

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そしてもうひとつ私がとても好きなのが、みろさんの絵の、まるで書道でいう“かすれ”のようなタッチ。どんな風にしてあのタッチを出すのかな〜と眺めていると、みろさんはほとんどたった1種類の刷毛で線を描き、色を塗り、あのかすれたような感じのタッチを表現していくので、まるで魔法のよう!

案の定、小さい頃から書道を習っていらっしゃって、筆の使い方に慣れ親しんでいたんですって!おもしろいですよね:)

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通りすがりの人たちも、口々に素敵とか、かわいいとか、アートはいい!なんて声をかけて行きます。

みろさんが絵を描いていると、本当にたくさんの人たちが話しかけてくるんですよ。みろさんの絵には、なんだか人の心を開いて、オープンにする力があるような気がします。

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そして最後の細かい絵付け作業にはいると、細い筆を使います。

それでもこの細筆もほとんど1種類のみで、それをいろいろなように使って細かい絵を描いていくんですよ!

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そして大切にハナコちゃんの顔を仕上げていきます。

今回みろさんはハナコちゃんが水牛であることにとらわれないで絵を描くとおっしゃっていたように、ハナコちゃんの目や鼻、口などを描き込まず、“あるテーマ”に則って仕上げをします。

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最後に魅惑的な(!?)ハナコちゃんのお尻に、オーナー・レストランの“Ajiichi”の名前がかわいらしく入ります♪

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はい!とうとうできあがりました〜!ハナコちゃん:D

実は、“ハッピー”なハナコにしてほしいというAji-Ichi Japanese Restaurant (味一)の依頼から、みろさんが着想したもうひとつのテーマというのが東洋思想の“陰陽五行”。『水』『木』『火』『土』『金』という自然界の5つの要素(5元素)が、ハナコちゃんのからだで表現されているのが、おわかりいただけるでしょうか?

地球全体のバランスがうまく取れて、そこに住む私たち人間も、動物も、お魚も、昆虫も、植物も、そして海や川、風、空気も、み〜んな本来あるべき調和の中で、幸せに仲良く暮らしていかれますように…。そんなみろさんの想いがこめられ、ハナコちゃんは本当に幸せそう。そしてすでに多くのお客様が新生ハナコちゃんをなで、一緒に写真を撮り、愛してくださっているそうですよ!

グアムのシンプル・ライフを象徴してくれるような“Carabao Project(カラバオ・プロジェクト)”の水牛ちゃんたち。グアムのいろいろなところで見つけられるので、お気に入りの子をぜひ探しに来てくださいね♪

*ハナコちゃんに会える『Aji-Ichi Japanese Restaurant (味一)』があるのはこちら

*みろさんによるハナコちゃんのペイント風景の写真はこちら

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