100才のピアノ
先日、古いピアノを修理、販売しているフォーレスターピアノ工房に出かけました。
古いピアノが何十台と並んでいます。「ずっとピアノを触ってきたから」と話す、少し年配の工房主に愛情と手をかけてもらったもの。弦を張り替たり、鍵盤の表面を新しくして、音色とともにピアノが生まれ変わります。ドイツ製だけでなく、チェコやオランダなどヨーロッパ諸国やアメリカ、日本からのピアノもありました。ドイツ製では、100年以上前のピアノもいくつかありました。
昔のピアノは今のピアノのように、音を静かにさせる真ん中の足ペダルがありません。鍵盤から指を離しても余韻が残ります。今のピアノのように、ぽんと音が切れない。それは昔は余韻が残るのがよいとされていたから。そして現在のように一般市民が家庭で弾くのではなく、裕福な家庭で広い部屋に置かれていたからでしょう。楽譜立ての料横にろうそく台がついており、ろうそくの灯りで弾いていた時代をしのばせます。
100年の歴史を持つピアノはどっしりとして、姿形も音も存在感があります。300キロというから、実際のところ非常に重い。このピアノを100年前、いったい誰が弾いていたのだろうかと考えると不思議な気がします。
日本で小さいころ少し習っただけの私には、どのピアノがいいのか音の区別がつきません。しかし古いピアノは見ているだけで、優雅な気分にさせてくれる。残念ながらうちの狭いアパートには不向きなので、古いピアノと縁はできなかったけれど、いつか、機会があれば、大きな部屋があれば、そのうち・・・と夢みています。
参照: http://forresters-klavierwerkstatt.de/ (フォーレスターピアノ工房)ドイツ語のみ
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。