正方形のチョコレート。100周年を迎えた「リッタースポーツ」

公開日 : 2012年09月09日
最終更新 :

正方形で、色鮮やかなパッケージが特徴の「リッタースポーツ」チョコレート。最近は日本にも進出していますが、このアルフレッド・リター社が創業100年を迎えました。

100周年を記念してこの3月より、ドイツ19都市で巡回展を開催。最後となるハンブルクで、展示を見てきました。

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大きなコンテナーを積み重ねたような展示場では、チョコレートづくりの実演(といってもチョコレートに具を混ぜるだけ)があり、できたてチョコレートを味見させてくれます。同社の100年の歴史が展示され、壁いっぱいに正方形のチョコレート! これだけ揃うと圧巻です。上階では、子どもたちが好きな具を選んで自分だけのチョコレート作りに励んでいます。建物中、チョコレートの甘い匂いに包まれ、幸せな気分になります。

アルフレッド・リター社は1912年、南ドイツのシュトゥットゥガルトでアルフレッド・オイゲン・リターと妻クララが夫婦により創業されました。「正方形ならポケットにすっぽり収まるから、スポーツ観戦のときにぴったり」とのクララの提案より1932年より正方形に。すでに80年となります。

3代目のアルフレッド・テオドア・リター社長は、エコな取り組みで知られています。1986年チェルノブイリ原発の事故により、トルコのプランテーションで栽培していたヘーゼルナッツが使えなくなったのをきっかけに、現在のエネルギー経済に疑問を持つようになりました。1988年パラディグマ・エネルギー環境技術社を設立し、環境にやさしい革新的な技術の開発に尽力。2000年にはリッター・ソーラー社を創業し、ソーラーコレクターやペレット暖房システムを開発しました。

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チョコレートづくりでは、生産者にも正当な報酬を与えるフェアトレードを重視し、1990年にニカラグアのカカオ農家組合と一緒にプロジェクトを実施。現在では2700の小規模農園が、熱帯雨林を守る農法で栽培しています。1991年にはチョコーレートの包装をリサイクリングできるポリプロピレンに変更し、2002年には社屋にコジェネレーション施設を導入して必要な熱の7割と電力の3割をまかなっています。ちなみに、同社は社員約800人となり、ドイツの板チョコ業界で国内二位。世界91カ国に進出しています。生産量は、1日250万枚。オーガニックのチョコレートや、季節の果物を使った期間限定版など、独自な取り組みでますます人気をよんでいます。

巡回展は、9月9日のハンブルクで終了。正方形100周年の1932年に再び大々的な催しをするそうなので、この次のお楽しみは20年後までお預けです。

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