これで何が防げるか?大げさでカワイイ!!ベトナムのマスク

公開日 : 2017年04月03日
最終更新 :

日本では花粉症が猛威をふるっているころでしょうか。

街には清潔感いっぱい、高機能な真っ白なマスクをつけ

完全装備で過ごしておられる方もたくさんいらっしゃることと思います。

でも、今年はこんな可愛いマスクはいかがですか?

そういうわけで、本日のお題は「マスク」です。

マスク.jpg

。。。これは、一体。

初めてハノイ入りしたその日に驚いたのは

なんといっても圧倒的な量で走るオートバイでしたが

それを見つめると共に

ワンセットのごとく目に飛び込んできたのがマスク。

見る人、見る人、誰もがマスクを着けてバイクで疾走。

そのマスクが同じ柄が二つとないようなファンシーさで驚きました。

この、わけのわからないほどカラフルなマスクの意味は?

バンコクに2年住んでいたことがあったので、

ある程度のオートバイの量と、交通渋滞、

東南アジア大都市の空気の悪さと、

マスクをする人々の姿は見慣れているはずなのに、

その量の違いというか、なんというか、

せめて可愛いデザインで公害も楽しもう、とでもいうような

静かな人柄の中の楽天的性格、

妙に圧倒されるものがこのハノイにはあるのです。

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それでも、私は部屋に風を通して過ごすのが好きですし、

どんなに「ハノイは空気が悪いから窓を閉めた方がいい」と注意されても

自分流を曲げることなく窓を開け、

黒くなってしまう足裏もシャワーで流せばいいと過ごしてきました。

しかし、季節が乾季に変わる秋。

久しぶりにハノイに戻ると、雨の多い季節とは空気がまったく変わっていました。

一歩、街に出れば建築ラッシュの粉塵が乾いた空気に舞い上がり、

ひとつ呼吸をしただけで、むせかえってしまうほどのチリを吸い込む始末。

そのとたんに目眩がするような気分の悪さを覚え、

以来、外出時はハンカチを口元にあてなければ歩けないほどに。

雨季の雨が、どれほどこの町を洗い流すのに役立っていたかがわかりました。

もう、このままでは街歩きはできない。

そう感じた時、

ついにこの日を迎えることを決心しました。

ベトナムでマスク・デビュー。

mask 2.JPG

ドドン、と積まれたマスクは

★まるでランジェリーのようです!★

ちょっとハズカシイ。

などと、いらぬ妄想に照れながら柄を選びます。

旧市街や観光地のおみやげやさんなど、どこでも売っているものですが、

この日は、たまたま目の前を通り過ぎた

自転車のストリートベンダーのおじさんから買いました。

自転車のかご一杯に積まれたマスクの中から

下の方までよく柄を見てお気に入りを見つけます。

ド派手なテヘペロ顔の動物シリーズも魅力でしたが

やはり、控えめなチェックやドット柄を選んでしまう自分は "まだまだ" だと感じます。

ようやく地元での買い物も慣れてきて、

2つ買ったらまけてもらうなど

笑顔で交渉も楽しめるようになりました。

最初は75000VND(約380円)と言われたものを交渉して

2つで40000VND(200円)

30000VNDはダメ、と言われたので40,000VNDで合意です。(まだ高い?)

しかし、さっそくこれをつけるとホコリっぽかった!

それもそのはずです。

ベンダーのおじさんは、町中のホコリの中を練り歩き行商しているのですから

マスクもすっかり町の排ガスの香りいっぱいで。

結局、つけてはむせかえるという大失態ブリでした。

mask inside out.jpg

でも、ご覧ください。

おしゃれ着用のネットに入れて洗濯をすれば新品のよう。

なかなか仕立てのいいマスクです。

裏返せばこの通り。

メッシュがさらりと心地よく。

妙にこんもりとんがった口元がなんだかハズカシイ!

でも、このデザインがミソでして

しっかりとふくらみがあるデザインなので

口紅がつかない優れものです。

問題は、これを付ける勇気だけでしょうか。

しかし一体、これで何が防げるのか?

ベトナムの空気汚染状態は深刻で、

PM2.5の濃度は近隣アジア諸国の比ではないと聞きます。

ふつうの布で作られたこのマスクでは

PM2.5もPM10も、

日本の杉花粉も防げないでしょう。

それでも、街に浮遊する様々な有形固形のチリは十分に防げます。

呼吸をして町を歩けることが幸せです。

そして、もうひとつのメリットが。

街のシクロのおじさんに声をかけられなくなりました。

どんなに地元化をはかっても

日本人に見えること間違いなしですから、

街を歩けば、

観光客ではなくても客引きに引き留められることしきり。

それが、このマスクをつけるようになったら

パタッと、誰からも声をかけられなくなりました。

マスクひとつで現地化成功?

塵からも、客引きからも解放されて、マスク一つで静寂が。。。。

このマスクがとても役に立っているのは確かなようです。

小まめに洗濯をすれば常に香りのよいマスク。

一度つけると結構ハマります。

この、

お母さんが作ってくれたかのような手作り感

小さなお布団が口に乗ってるような安心感

着けてしまえばド派手なデザインも忘れられる

そんなベトナムマスクを大切にしたいと思います。

★   ★   ★

mask 3.jpg

日本に住む娘にもおみやげにひとつ買いました。

「思ったよりいい。」

と、さっそく愛用してくれています。

このまま

街にも平然と出て行って

電車にも乗って帰ってきます。

この柔らかい布の感触、ナチュラルな口当たり

「妙にクセになる。」

と、つけ続けている根性がお見事です。

本人曰く、

「口回りの保湿力がダントツ!」なのだそうです。

ぜひ皆さまもハノイへ来たらマスクをご愛用くださいませ。

お友達への贈り物にもぴったりです。

個性溢れるデザインのなかから、

似合うものがきっと見つかりますよ!

★ハノイで皆さまをお待ちしております。★

mask 4.JPG

旧市街のワンちゃんも元気。

「マスク、欲しい?」

と、声をかけてみました。

★ハノイ特派員ブログは毎週月曜更新★

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