ベトナムごはん基本のマナー 汁物もごはんもひとつのお椀で!

公開日 : 2017年09月11日
最終更新 :
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ソーサー付の小ぶりなお椀

お箸にレンゲ

一般的なベトナム料理のテーブルセッティングです。

さあ、ここから美味しい味のドラマが始まります。

本日はベトナム料理店で困らない、

とても基本的な食事マナーをお伝えします。

ベトナムに来たら是非、トライしてみてくださいね。

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★レストラン編★

⒈ 皿料理を数種並べて和気あいあい

一般的なベトナム料理では、個々の料理を注文して食べるのではなく、サラダ、肉料理、魚料理などを数皿注文し、自由に取ってシェアして食べるスタイルです。最初の食べ始めは、年長者が声をかけ食べ始めるのがしきたりだそうです。

ある日、ベトナムの20代~30代の男性たちと一緒にお食事をした際、美味しそうなご馳走を前に、「お先にどうぞ」と優しく促されたのは、その日、私が一番年長者だったからのようでした。私が食べないと、皆も食べられなかったのかもしれません。しかしひとたび食べ始まれば、皆なごやかに、それぞれの速さや量で好きなものを食べます。年配者に対する気配りはありますが、出て来たおかずを率先して取り分けたり、ひとり分ずつ均等に分配することはありませんでした。自由に好きな物を、お箸やレンゲを上手に使い分けて好きなだけ食べるゆるやかさがいい感じです。

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⒉ ごはんもおかずもひとつのお椀で

白飯の入ったボールがテーブルに置かれ、ごはんも自由によそっていただきます。その際、おかずも同じお椀に取ります。お椀の中に、ごはんとおかずを一緒に入れていただくのがベトナム流です。

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⒊ お椀は新しいものに取り替えない

次の料理を取るときにお皿を新しく変えることはありません。そしてカラになったお椀に、新たにおかずやごはんをよそって食べ続けます。味が混ざるのはあまり気にならない様です。

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⒋ ソーサーは取り皿ではない

お椀の下の皿はあくまでもソーサー。重ねたままセットの器として使います。魚や肉の小骨などがあったら、ソーサーに置きます。

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⒌ スープにごはんがベトナム流

スープもベトナムで欠かせない料理のひとつです。その場合、スープにご飯を入れていただきます。"ねこまんま"ならぬ、お茶漬け風?「これは私たちのお気に入りの食べ方なの」と、うれしそうに教えてくれました。サラッと粘りの少ないベトナム米に、魚や肉の出汁がよく効いたスープの組み合わせはとても美味しいです。ベトナムのスープ&ごはんは、私からも強くおススメしたいメニューです。海の町を旅すれば魚介と青物野菜がたっぷり入ったスープ。ハノイのような北の町では、牛肉、スペアリブに様々な野菜のスープ、シンプルな溶き卵のスープなどもありました。隠し味にベトナムの魚醬などが使われて、ほんのりとアジアな香りが漂う優しい味です。

⒍ 丼は口をつけない、持ち上げない

日本では椀や丼を手に取って、持ち上げて、フチに口をつけていただきますが、それらはベトナムではマナーが違います。丼は持ち上げないのが基本です。ススって音を立てるのもNGなので気をつけて。

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ローカル食堂編:

⒈ 箸は紙ナプキンで拭く

レストランと違い、一食一人分で出されるフォーやブンチャーなどのローカル食堂。テーブルの端にはお箸と紙ナプキンがセットされています。食べる際にお箸を取ったら紙ナプキンで箸を拭いてからいただきます。

*レストランではお箸を拭く必要はありません。

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⒉ ゴミや使った紙ナプキンは床に捨てる

ローカル食堂では、ライムを絞り切った皮や使ったナプキンなどのゴミは床にポイっと捨てます。また、テーブルの下にくずかごがあればそこに捨てます。テーブルやお皿に置かないのがマナーです。しかし、床にゴミを落とすのは、日本人の私には未だに抵抗があります。なので、テーブル下にクズカゴが置かれているお店を選びます。床がゴミだらけ=不衛生ということではないのでどうか誤解なさらず。"ゴミがいっぱい"ということは、"多くの人が食べた"人気のバロメーターにもなります。ローカル人で賑わう人気店が美味とも言います。しっかり見極めて上手に美味しいお店を見つけてくださいね。

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いかがでしたか。ベトナム料理は中国の影響を受けたレンゲを使う文化、フランスの影響を受けたお椀にソーサーのセッティングなど、様々な国による支配の歴史と文化的背景が見え隠れしています。それぞれの要素を取り入れて、自分たちの料理に最も合う食べ方がスタイルとして定着したのでしょうか。

いくつも取り皿を用意させる日本の食べ方に比べ、食卓はグッとシンプル。そして洗い物も少ないエコな食卓だと感じます。

今日は、"マナー"などと堅苦しいタイトルでしたね。実際マナーも時と場合、人により変わりますので、気軽なヒントと受け止めていただければ幸いです。

"美味しく食べること"、なんといってもこれが一番!おいしく&たのしくベトナムごはんを満喫してくださいね。

本日は、ゆるっとここまで。

また来週!

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