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ベトナム/ハノイ特派員ブログ 仲河みどり

ベトナム・ハノイ特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2018年3月 7日

【番外イギリス・バース編】カズオ・イシグロ文学の世界へ。映画「日の名残り」の舞台ディラム・パーク


【番外イギリス・バース編】カズオ・イシグロ文学の世界へ。映画「日の名残り」の舞台ディラム・パーク

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* ベトナム・ハノイ特派員ブログですが番外でイギリス編をお送りしています *


イギリス観光はどこをみる?
私は貴族の邸宅マナーハウスやカントリーハウスを訪れることを、選択肢のひとつとして強くおすすめします。人気ドラマ「ダウントンアビー」や、イギリスを舞台にした映画、コミックの世界観をリアルに肌で感じることができる事と思います。それは限りなく濃厚なイギリス的世界、その深淵なる独特な文化を体感できます。

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そんな数ある館の中で、本日は「ディラム・パーク」をご紹介します。
イギリスの環境保護・観光資源保護財団ナショナルトラストは、イギリス中の貴重なプロパティの保護に努めていますが、ディラム・パーク(Dyrham Park)もそのひとつ。本来であれば、なかなか見ることができない貴族の館も、ナショナルトラスト管理の元、一般公開されています。


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広大な自然が広がるフィールドの中に建つ美しい邸宅は、2017年ノーベル文学賞を受賞したイギリスの作家カズオ・イシグロの名作「日の名残り」の映画化で、そのロケ地となりました。数ある貴族の館の中で、門から館へ続く道が美しい、ドラマチックなアプローチが楽しめるディラムパークは特別な美しさを誇ります。


門に到着すると、入口のところにナショナルトラストの受付があるのでを入場料を払います。ディラムパークは敷地が広大ですが、館と門を往復するシャトルバスが出ているので便利です。


シャトルを利用するのも良いのですが、丘陵の高低差を活かした美しい景観を存分に楽しむのであれば、館までゆっくりと歩いて行くのがおすすめです。徒歩20分ほどで館にたどり着きます。


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この風景をご存知の方も多いのでは?
映画「日の名残り」の冒頭で、車がゆっくりと館に向かう印象的なシーンはここで撮影されました。この館で起こる数々の出来事を期待させる、ドラマチックな演出に完璧なロケーションです。


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野生の鹿が棲み、木々がそびえるパークランドを含む敷地は、約110ヘクタールの広さを誇ります。その中に建つカントリーハウス(貴族の館)は、17世紀に活躍した政治家 William Blathwayt のために建てられたと伝えられています。敷地の中には教会やフォーマルガーデンもある贅沢なものです。


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イギリスの貴族の邸宅ならではの落ち着きのあるインテリア。古い時代の調度品や美術品のコレクションも見ることができます。


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イギリス製の古いゴブラン織りタペストリーが飾られる客間も豪華です。


ナショナルトラストにより現在も修復や改装が続いており、この日は300年の年月家を彩ってきたカーテンの補修や、広いダイニングの床の清掃などがなされていました。修復を終えた完成された様子を見ることができませんでしたが、家がメンテナンスされる珍しい風景も愉しむこともできます。


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地下階では使用人たちが忙しく働いた、館の裏側の世界を見ることができます。
ゲストたちが呼び鈴を鳴らすと執事が忙しくなる、このシーンもご存じの方が多いのでは?


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キッチンやパントリーも見ることができます。


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以前私が訪れた時には、ここはまだ当時の様子がしのばれる状態に保たれたキッチンでした。実際に使用されていた鍋や、ご馳走を作った羊の丸焼き用の器具などが今でも部屋の端に残っていますが、今はその大部分が古本を販売するコーナーになってしまいました。個人的にとてもお気に入りの部屋だったため残念でなりません。下で作られた食事を上に運ぶ、食事用エレベーターも隅にまだ存在しています。


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屋敷の外のフォーマルガーデンはこれからがシーズン、5月から6月には美しいイングリッシュガーデンが楽しめることでしょう。孔雀が放されて優雅な姿を見せることも。


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館内にはナショナルトラストが運営するカフェやショップがあるので、ちょっと休憩もいいですね。屋敷からの帰りは上り坂が続くのでシャトルバス利用が体に優しいと思います。しかし、ゆっくりと時間を過ごしたい方は、徒歩で広大なフィールドを歩いてみては。よく晴れた夏の日などのハイキングは大変気持が良いものです。運が良ければ鹿に出会えるかもしれません。ただし迷子にならないよう要注意を。閉門時間までに受付に戻ってくださいね。


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美しいカントリーサイドの貴族の館は、イギリスらしさの神髄が溢れています。交通が不便なところにあるので、なかなか訪れにくいと思いますが、その価値がある物です。ディラム・パークはバースから行くことができるので、「日の名残り」ファンのかたはぜひ訪れてみてください。


バースから気軽に行けるナショナルトラストのプロパティでは「プリオールパーク(Prior Park)」もおすすめです。ディラム・パークよりアクセスが簡単ですので、ぜひ訪れてみては。
https://www.nationaltrust.org.uk/prior-park-landscape-garden


本日はここまでです。
明日はバースの街に戻り、私のお気に入りのショップ巡りをお伝えします。


Information
ディラム・パーク(Dyrham Park)
https://www.nationaltrust.org.uk/dyrham-park
※必ず開館日、時間を確認してお出かけください

Access:
バースからタクシーで約30分(片道25ポンド程度)


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Photos & writing © Midori Nakagawa

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2018年3月 7日
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      ハノイ特派員
      仲河みどり
      タイ、イギリス在住時代に海外生活をテーマにブログを始め、コンテスト形式の日記サイト「bjダイアリー」に参加。書籍化されオムニバス集に掲載。その他、訪日外国人旅行者のためのオンラインガイドブック「Planetyze」のライターとして活動。「地球の歩き方」特派員ブログには2016年11月から参加。同サイト「ニュース&レポート」ほか、大手企業への寄稿、企業HP制作(文章担当)、翻訳などを手掛ける。 DISQUS ID @midori_n

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