16歳のビアトリクス・ポターが湖水地方で滞在した「レイ・キャッスル」

公開日 : 2016年08月31日
最終更新 :
筆者 : 小野雅子

湖水地方のウィンダミア湖畔には、「レイ・キャッスル」と呼ばれるゴシック様式を模した城があります。

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一見とても古そうに見えるけれど、実はここ1840年に富裕な医師夫妻が建てたもの。本当に王様やお姫様が住んでいた城じゃないんです。いわば19世紀の成金趣味的な豪邸だったんですね(笑)。

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でも、その医師夫妻の亡き後は甥のエドワード・ローンズリーが、この城を相続して・・・やがて高級な貸別荘としても利用されるようになった頃、

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まだ16歳だったビアトリクス・ポターが、両親や弟とともに初めて湖水地方で夏の休暇を過ごした場所なんですよ!

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これが当時の写真。愛犬スポットと一緒に、父親のカメラに収まったビアトリクス少女です。そして彼女はここで城主エドワードの従妹キャノン・ハードウィック・ローンズリーに出会い、彼らが構想を練っていたナショナル・トラスト(イギリスの自然景観を守る運動団体)に深く共鳴するようになります。

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やがて「ピーター・ラビット」など一連の絵本作家として得た収益を投じて、湖水地方に移り住みその美しい自然を守る活動に多大な貢献をしていきました。

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もちろん今では、この「レイ・キャッスル」もナショナル・トラストの所有。愛らしい動物や自然を心から愛したビアトリクス・ポターが16歳の夏休みを過ごした場所を、いつか貴方も訪れてみませんか?

レイ・キャッスル(ナショナル・トラスト)URL:https://www.nationaltrust.org.uk/wray-castle

筆者

イギリス特派員

小野雅子

在英30年を過ぎました。初めてイギリスへいらっしゃる方にも分かりやすいロンドン観光&文化情報を中心に、イギリス各地やヨーロッパの情報もご案内いたします!

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