内モンゴルだからこそ体験できるモンゴル文化

公開日 : 2017年12月12日
最終更新 :

こんにちは、りんごほっぺです。

今日は「内蒙古自治区で見られるモンゴル文化はどのようなものがあるのか」というテーマで、モンゴル文化についてご紹介したいと思います。実は、自治区内の民族構成はモンゴル族が約17%、中国全体の人口の約98%を占める漢族の約79%と比較すると少数なのですが、街の至る所でモンゴル文化を発見することができます。

まずは、街中に見られる中国語とモンゴル語両方の表記から。店名や建物名だけではなく、道路標識や文書にも二つの言語が使われています。

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こちらで使われているモンゴル文字は、モンゴル国で使われているアルファベットのようなキリル文字ではなく、縦書きです。文字として歴史があるのは縦書きの文字の方で、後にモンゴル国がキリル文字を使うようになったとか。そうした経緯もあり、現在中国のモンゴル族とモンゴル国の人がコミュニケーションをする場合、多少表現の差があるものの、口頭での意思疎通はほぼ問題がないそうですが、書き言葉はお互いの文字を学ばないと理解できないようです。

バスの車内放送ももちろん中国語とモンゴル語の2言語です。始めはモンゴル語、次に中国語の順番で流れます。また、街を歩いていると、中国語に混ざって、モンゴル語も聞こえてきます。特にフフホトのような内蒙古の中心都市だと、自治区内の各地方から進学や就職を経てこちらで生活している人も多いです。

モンゴル語による教育も自治区内では盛んに行われており、モンゴル族のための学校も存在しますし、大学でもモンゴル族で編成されたクラスがあり、モンゴル族の先生が話すモンゴル語による専門授業も行われているようです。かなり年配の世代ではモンゴル語しか解さない人もいるようですが、若い世代では、学校教育やインターネットの普及などで、モンゴル語と中国語の二つの言語を自由に操る人も少なくありません。また、街中でもモンゴル語の教室がどれも小規模ですが開設されており、漢族の人の中にも、興味があってモンゴル語を学ぶ人もいます。

実は私自身、モンゴル族や漢族の友人達に「モンゴル語と日本語は文法が似ているから、日本人なら学びやすいはずだ」などと言われて、通ってみようかなと考えたことがありますが、まだその一歩を踏み出せていません。中国語を学び始めた時も大変な労力が必要だったので、趣味とはいえ、また新しい言語か...などと考えてしまいます。

文字の他に、チンギスハーンの銅像や肖像画もこちらでよく見かけるものの一つです。日本でも知らない人はいないくらい有名ですが、モンゴル民族にとっては英雄であり、最も尊敬する存在です。モンゴル料理店のようなお店にもその肖像画が飾ってあるのを見かけます。

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また、民族衣装のお店もあります。ここは「製片廠巷(せいへんしょうこう)」という、民族衣装を製作するお店が並んでいる路地です。ネットでフリーサイズのものを購入することもできますが、卒業や結婚、家族写真、大勢の前での歌唱等重要なイベントで着ることが多いので、オーダーメードで作る人も数多くいます。漢族の人達も大学卒業時にはモンゴルの民族衣装を着て、写真に納まるなんてこともあるようです。

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色が鮮やかで、とても綺麗ですよね。店内は撮影禁止だったので外から写真を撮りました。中に入ってみると、色とりどりの生地から作られた衣装がたくさん!男性用、女性用、子ども用、サイズも豊富です。

民族衣装を着ている人を普段街で見かけることは少ないのですが、こちらの卒業シーズンである毎年6月頃にフフホト市内の大学のキャンパスを訪れると、卒業式まで毎日のように民族衣装を着てクラスメートと一緒に写真を撮っている学生達がいます。見かけた時には、ぜひお願いして一緒に写真を撮ってもらってください!中国の若者達はとにかく自撮りが大好きで、写真を撮ることにあまり抵抗がありません。きっと快く引き受けてくれると思います。

モンゴル族の人達は純朴な性格で、とても鷹揚な性格を持っていると言われています。フフホトを訪れた際には、こうした文化に通じる風景を目にするだけでなく、人とも触れ合えるような楽しい出会いがあるといいですね!

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