花牌に願いを込めて...

公開日 : 2022年02月14日
最終更新 :

皆さん、レイホウ! 香港のゆうたです。

明けましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い致します。

さて、今年も新年が明けてめでたい一年が始まりました! といいたいところですが、香港では2月現在、オミクロン株の蔓延が深刻な状況になっており、2月14日現在では1日に約2000人の新規感染者が発見されています。

昨年は感染者が1日で1桁台や0が続いていたことを考えると、やはり現在は厳しい状況になっています。

よって、今年の旧正月は昨年同様、外に出て友人や家族とワイワイするような雰囲気ではなかったので、あまり有名どころには行けなかったのですが、やはり家にいてばかりでは味気がないということで、元朗でサイクリングをしてきました。

目的地は南生圍(Nam Sang Wai)ここは湿地帯のエリアで、生い茂る緑や東南アジアのような川などの自然があり、まるで東南アジアに旅行中? と思えるような雰囲気の自然が広がっています。

一帯は大都会の香港とは思えないほどの大自然が広がる

もちろん南生圍の雰囲気も良かったので、別の機会に詳細については紹介するのですが、道中にこのような豪華絢爛(ごうかけんらん)な装飾を見ました。

道端に突如現れる花牌
花牌2

この豪華絢爛な装飾は「花牌」と呼ばれています。花牌は旧正月だけでなく、開業祝い、結婚祝いなど特別な1日に建てられることが多いです。※2014年に香港無形文化遺産に登録されております。非物質文化遺產辦事處のURLは下記。

大きさとしては4~5メートルほどあり、大きさ、華やかさ、煌びやかさ、すべてで見る者を圧倒します。

ちなみに後ろ側はこのように張りぼてのようになっていますがこちらはご愛敬(笑)

花牌の裏側

天気が大変良ければ、ピンクや黄色、緑色のカラフルな色彩が更に空に映えます。材料は竹、鉄線、蛍光オイル、色紙などアナログな造りですが、逆にそれが親しみやすさを感じさせます。

日本でいうと縁日のような雰囲気。見ているだけでワクワクします。一見の価値ありです。

余談ですが・・・目的地に向かう途中にあったので、今回は花牌を目的として見に行ったわけではないのですがこの花牌を見ているとき、心に残るふたつの出来事がありました。

まず、写真1の花牌を見ていた時、隣に地元の香港人らしきおじいさんがやってきて、「好靚(綺麗だ)」と目に涙を浮かべて見つめていました。コロナがまん延している昨今、人の顔を間近に見ることが少なくなったことに気が付きました。あのおじいさんの涙は笑顔の涙だったのか、それとも悲しみの涙だったのかマスク越しからは分かりませんでしたが、コロナ禍でなければきっと判別出来たのに。と思いました。

また、写真2の花牌の前で地元の方々の集合写真を撮る様子も目にしました。恐らく親戚の集まりであろう50~60代の団体が仲睦まじい様子肩を組み、この花牌の前で満面の笑みで写真を撮っていた彼らが写真を撮り終えた後、急に無言で真剣な眼差しで花牌を見つめていました。彼らはこの花牌に今年こそは良い一年になりますようにとに願いを込めている。そんなような気がしました。

ちなみに旧正月以外にもこの花牌は見られます。香港旅行に来られる方も運が良ければ出会うことができます。

筆者

香港特派員

ゆうた JapanHongKong

ネイホウ! 香港在住のゆうたです。

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