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スペイン/イビサ島特派員ブログ 今岡 史江

スペイン・イビサ島特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2018年4月12日

イビサ観光のポイント


イビサ観光のポイント

4つのテーマに分けてみました。
 1.世界遺産
 2.海賊との歴史
 3.豊かな自然
 4.20世紀流行の変化

1.世界遺産(文化遺産に3ヵ所、自然遺産に1ヵ所指定されている珍しい複合遺産)1999年指定

<1> フェニキア人のイビサ入植地跡(世界遺産)と塩田(世界遺産ではありません)
 フェニキア人は紀元前2000年頃よりその存在が知られ、紀元前1200年頃より地中海の東側と西側を結ぶ東西交易を行い、紀元前332年にマケドニアのアレキサンダー大王にその首都ティルス(現レバノン)を征服されるまで地中海を制覇していました。彼らの使用していた文字はアルファベットの元になったと言われています。彼らはスペインに主に銀を求めて航海し、その中継地としてイビサを利用していました。彼らの最初の入植地がSa Caleta(サ・カレタ)に残っています。
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                                  (写真提供:Consell Insular Ibiza)
 この場所から飛行場の南側にある塩田が見えます。それもフェニキア人が始めたもので、海の水を引き、天日で乾かして塩を採りだします。今なおその同じやり方で塩を採っています。冷蔵庫のなかった時代は塩は大変貴重な物でした。野生のフラミンゴが生息しています。渡り鳥なのになぜか一年中とどまってしまいました。

<2> Dalt Vila(ダル・ビラ)の街並みとそれを囲む城壁。及び城壁と港の間のマリナ地区の街並み
 フェニキア人が紀元前654年に最初の入植地<1>を後にし、このダル・ビラのある場所に移動してきて以来、カルタゴ人、ローマ人、アラブ人(コルドバ回教国)、カタルーニャ人、そしてスペイン人と居住者が替わるとともにその街並み、城壁も少しずつ変貌し現在に至っています。現在の城壁は1555年に当時スペインの王子であったフィリップ5世(フェリペ・キント)がイタリア人の建築を招き築いたルネッサンス様式のものです。特徴は7ヵ所に大砲の置ける城郭楼が建てられているところです。
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                                      (写真提供:ライター本人)

<3> Puig des Molins(プッチ・デス・モリンス)の古墳群
 フェニキア人からローマ人までの古墳の山が、ダル・ビラのすぐ横手にあります。付設の考古学博物館からお墓の中が見学できます。お墓は山肌に穴があけられていて、そこを入ると大きな空洞があり、そこに幾つか石でできた棺が並べられています。横並びに幾つも空洞があり、その空洞が通路で繋がっています。その古墳の山だけで3000個のお墓があると言われ、見えるだけで340個あるといいます。
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                                  (写真提供:Consell Insular Ibiza)

<4> Posidonia(ポシドニア)群生地
 ポシドニアという海洋植物の草原が海底に広がっています。イビサ島全域に渡って見られますが、イビサ島とフォーメンテラ島の間に特に多く見られます。この植物から大量の酸素が放出され、特にこの辺りの水は綺麗で、生態系も貴重だとされています。
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                               (写真提供:Vellmari Formentera Diving)

2.海賊との歴史

<1> 頑丈な城壁と城郭楼(上記2番と被ります)
 16世紀に大砲の置ける城郭楼のある頑丈な城壁に建て替えられたのも、常々この島が海賊に襲われてきたからでした。16世紀にもなると、海賊船にも大砲が備わり、それに応戦するには大砲が必要となったのです。7という数字はキリスト教徒の人にとっては「護り」の意味があります。7つの城郭楼にそれぞれの聖人の名前をつけ、ダルビラを護ったわけです。
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                                          (写真:作者不明)

<2> 島の7か所に設置されたディフェンスタワー
 フォーメンテラ島に一番近いディフェンスタワーは、その前の海峡が海賊船の通り路になっていたので 唯一2階建てで大砲が設置されていますが、他のタワーは見張りの役割を果たし、海賊船を見つけるとのろしを上げ島中の人々に危険を知らせました。16⊷17世紀にイビサ市南西の2塔が建てられ、18世紀に入ってから5塔が加わりました。島のダル・ビラは7か所の城郭楼に護られ、島は7か所のディフェンスタワーによって護られていたわけです。
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                                        (写真:ライター本人)

<3> 要塞の役割を果たした村の教会 
 ダル・ビラの城壁は頑丈で護りが固く、海賊達は村を襲いました。物を搾取し、人さらいをしました。怯えた人々は島の4か所の教会を要塞化し、他の教会を避難場所として使いました。要塞の役目を果たした教会はSan Jordi(サン・ジョルディ)、San Antonio(サン・アントニオ)、San Miguel(サン・ミゲル)、Santa Eulalia(サンタ・エウラリア)の教会です。教会は基本的に眺めの良い高台にありますが、平地にあったSan Jordi(サン・ジョルディ)の教会は、まさにその要塞の姿を今も残しています。
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                                        (写真:ライター本人)

<4> 田舎の家の特徴 Balafia(バラフィア)塔のある集落(San Lorenzo サン・ローレンソ)
 元々イビサの家はカルタゴ人の家の様式で、チュニジアのチュネスに行くと同じ様な家があるそうです。外に張り出している丸型のオーブンに特徴があります。夏向きの涼しい家ですが、ディフェンスに適していました。その家に15世紀以降塔が付け足されました。海賊から身を護るための苦作です。サン・ローレンソという村にはバラフィアと呼ばれる集落があります。塔付きの家の周りに5軒ほどの家が寄り添って建っています。今見ると大変綺麗なのですが、当時のことは想像を絶します。
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                                        (写真:ライター本人)

<5> Corsario(コルサリオ)と呼ばれる政府公認の海賊の存在。海賊達が愉しく暮らしていた島。
 壁の中に逃げ込むだけでなく、島の自治政府は公認した海賊達に島を護ってもらっていました。その海賊達を称える碑がイビサの港にあります。またダル・ビラの中には改装されてホテルになった海賊の屋敷があります。Corsario Hotelです。ホテル最上階には港を見渡せるバルがあって、そこにはホテル滞在者以外の人も入れます。そこでドリンクを飲みながら、そのバルの階下にあるお屋敷をチラッと覗き見してみてはどうでしょうか。
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                                        (写真:ライター本人)

3.豊かな自然(冬季も気候が良いのでサイクリストが集まり、春や秋口にはマラソンや鉄人レースなどが開催されます)

<1> パワースポット:Es Vedra(エス・ベドラ)島(北極と南極と同じだけの磁場があると言われる)
 見て頂けると分かります。見るとなんだか嬉しくなってしまう島です。この島をご覧になった方は、必ずまたイビサに戻って来られるんですよ、不思議なことに。
 丁度島の対岸に展望台のような広場があります。そこから見るのがステキです。その広場から続く山の中腹にディフェンスタワーがあります。そこまで12分程で登れます。展望台もディフェンスタワーの辺りも、私のお気に入りサンセットポイントです。
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                                        (写真:ライター本人)

<2> サンセットで有名
 流行っているサンセットスポットが数か所あります。
- あまりにも有名なサン・アントニオにある Cafe del Mar(カフェ・デル・マル)のテラスから
- サン・アントニオの湾岸沿いはどこからでも見られます。
- Cala Comte(カラ・コンタ)ビーチから。小島の間を降りていきます。
- エス・ベドラ島の展望台、もしくはその上のディフェンスタワーのさらに上から。
― Beniras(ベニラス)日曜日になると太鼓をたたく人達が集まります。その音を聞きながら見るサンセット
― サンセットクルーズ船(サン・アントニオから)
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                                        (写真:ライター本人)

<3> 合わせて60か所ある入り江(Cala)やビーチ(Playa)
 お薦めビーチは別の機会に。
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                                    (地図:Consell Insular Ibiza)

4.20世紀流行の変化

<1> 50~60年代 ヒッピー文化:ヒッピーマーケット
 当初ダル・ビラの門を入ってすぐのパティオ・デ・アルマ(武器の中庭)で開かれていた市が、今はEs Canar(エス・カナ)に場所を移し、夏のシーズン中毎週水曜日に大きな市が開かれています。手作りの物もまだ売られていますが、アジアから持って来られたものなど色々です。イビサファッションAdlib(アドリブ)はこの時期に育ったものが進化していったファッションと言えるでしょう。
 他にもSan Carlos(サン・カルロス)にある Las Dalias(ラス・ダリアス)でも土曜日に市が開かれます。シーズン中ナイトマーケットもあるので要チェックです。
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                                        (写真:ライター本人)
 ヒッピーマーケット(Es Canar) :  http://www.hippymarket.info/index.php?lang=es
 ラス・ダリアス(San Carlos): http://web.lasdalias.es/

<2> 90年代 クラブミュージック:クラブ
 一番古いクラブ、Pacha(パチャ)で1973年創業。90年代以降イビサはDJのメッカと呼ばれるようになっています。宜しければ私の昨年末に書いたブログをご覧になって下さい。
https://tokuhain.arukikata.co.jp/ibiza/2017/11/post_108.html
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                                         (写真提供:Paradis)

<3> 21世紀 ガストロノミー:地中海・イビサ料理で舌鼓
 この10年ほどの間、この島に美食文化が入り定着し、ミシェランの星つきシェフ達が、新しい試みをする場所になってきました。
こちらのブログをご覧ください。
https://tokuhain.arukikata.co.jp/ibiza/2017/08/_part_2.html
 4年ほど前から島政府あげて、シーズンオフ期の食の祭典 Spring Food Festival、Autumn Food Festivalを開催するなど、食文化の活性化に力を入れています。今年の春のフードフェス(4月6日~5月27日まで)では25€でお食事を、6€でタパスを提供してくれる定評のある有名レストランやバルが満載です。
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                                        (写真:ライター本人)

<4> ホテル・アグロツーリズム:ホテルライフ満喫
 アグロツーリズムというのは、元々大きな農家が旅の人に余っている部屋を貸し、自分達の土地で採れたものを食卓に出してくれたのが始まりです。イビサの場合、古い民家を改築し、贅沢な美しいホテルに仕上げたのがアグロツーリズムのホテルです。イビサにしかないホテルなのでお薦めします。
https://tokuhain.arukikata.co.jp/ibiza/2017/05/post_104.html
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                                        (写真:ライター本人)
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                                        (写真提供:Can Lluc)

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      イビサ島特派員
      今岡 史江
      1993年より在住。日本語教師、ガイド、通訳、翻訳、カーレースオーガナイザー。当初より外国の方に日本語・日本文化を教えてきましたが、今は日本の方にイビサをご紹介したいです。パーティーアイランドと呼ばれていますが、ヨーロッパ屈指のリゾート地、それだけでは人を惹きつけません。その秘密を探りにいらっしゃって下さい。私はそのお手伝いをさせて戴きたいと思います。 DISQUS ID @disqus_8RPN0dSCDu

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