ぴかチュー、イスティクラル通りを行く!
この夏日本に帰った折に、ずらりとならんだポケモンジェットを見かけたけれど、日本ではもう下火なのでは?そのポケモン、今トルコで大暴れである。テレビ放映が始まった当初は、その経緯からアメリカアニメと思われていたポケモンだが、人気が白熱するにつれ、日本生まれであることも認知されてきた。1998年にアメリカ、続いてヨーロッパを狂乱させた(と、トルコの新聞には書いてある)、この小さなモンスターたち。テレビ放映に続いて封切られた映画は、トルコでは6月に50の映画館で一斉上映。公開最初の週末には79130人という集客を記録し、最初の2ヶ月の収益は日本円にして約5億円にのぼった。ここにいたって、ただでも子煩悩で子供達の動向に敏感なトルコ人は、この尋常ではないブームに気付く。「おやつはXXチップス、ご飯はバーガーXング、新聞はXXX...」全てポケモングッズを配布しているメーカーのものを、家族で選ぶようになってくる。ある大型おもちゃ店は、1フロア全てをポケモン専用にしてしまったという。街で遊ぶ子供達のほとんど全てがポケモンカードの勝負師である。これはもう社会現象といえるだろう。トルコの新聞やマスコミにも取り上げられることになった。記者達はしかし、人気の秘密には今一つクビをかしげる。ストーリーは善悪のはっきりしたクラシックなものなんだけれど、と。作者は6年間、精神科医やカウンセラーと研究を重ねてポケモンを生み出したらしい、とかいろいろもっともらしく語ってはいるものの、ここまで自分の子供が夢中になっているものの正体はつかめない。新聞は警告するだけ、「注意!ポケットにモンスターがいる!」と。そして一方でその商品価値を分析し、評価する。「私達が言うポケモン台風とは、たったひとつのアニメを指しているのではない。カード、アニメ映画、CD、Tシャツ、文房具、ビーチタオルなどなどその1000点を超えるグッズの展開で、ポケモンは巨大なブランドと化してしまった。(サバー紙)」イスティクラルを歩いて家に帰る途中、バーガーキングのキャンペーンをしているぴかチューに出会った。そのぴかチューは日本語を知らなかったけれど、今はもうトルコ人皆が彼が日本生まれであることを知ってしまった。そして、トルコ人はまた日本を美化して言うのだ、「電化製品の次はアニメで世界を制圧してしまった国」と。まったく、何が何でも日本贔屓なトルコ人達である。
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