陸カメ注意報

公開日 : 2002年07月14日
最終更新 :

オーストラリアのように変わった動物がたくさんいるわけではないトルコでは動物園と言うのはあまりない。あっても猫や豚が見れたりするあたり、日本のものとは規模が違う。一度中国からパンダをプレゼントされる予定と大きく報道されたことがあり、パンダの住まいまで用意して楽しみに待ったトルコ国民だが、その後話は立ち消えになった。檻は、空っぽのまま「パンダ」の看板を掲げて、いつか来るはずだった住人を待ちつづけているらしい。

そんなトルコでも、私は日本では見なかった動物をごく身近に見かけることがあった。蠍と、リクガメである。蠍は友人の部屋に現れ、信じなかった私のために友人が捕獲してくれた。その後、あちこちで話を聞いたり見かけたりする機会があったところを見るとかなりの数が存在するらしい。映画で見るよりはずっと小さく、毒もない種らしいが。

リクガメのほうは、これまた友人宅のボスポラスをのぞむ庭に出た。極端に盛り上がった甲羅は、アメニカンアニメーションのようにユーモラスで、友人はしばらく餌付けをして飼っていたが、いつのまにかいなくなってしまったらしい。

リクガメは、その一件以来イスタンブールで見かけたことはないのだがこれまたかなりの数で存在するものであるらしい。トルコ陸運局はこの度、《リクガメ注意!》の交通標識を設置したのだ。そのゆっくりとした動きのため、道路を横断しようとしては轢かれてしまう率の高いリクガメは、交通事故の一つの原因にもなっていると新聞は伝える。設置された場所はカッパドキア。あたりを覆うブドウ畑や公園・庭に多く生息しているらしく、そういった緑の多い地域を通る車道が名を連ねている。観光客にもなじみが深いところではネブシェヒールーウルギュップ線、アバノスーゼルベ線などきのこ岩観光にかかせない道路が含まれている。カッパドキアを旅する時、このリクガメの姿をかたどった道路標識を探してみるのも楽しい。運が良ければ、呑気な顔をしたリクガメくん本人にも会えちゃうかも。

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