ブランチは礼拝のあとに

公開日 : 2005年09月27日
最終更新 :

タキシム広場にもラマザン・チャドル(ラマザンの時期、毎日の断食明け、イフタルの料理を無料または安価で配布するテント)が建った。今年も、またまもなく断食シーズンがやってくるのだ。なにかと宗教色の強い話題が多くなる時期だが、最近は恒例となったスルタンアフメット地区の屋台や野外遊園地などのラマザン期の祭りのような催しを楽しみにしている人も多い。

イスラム国と言えば金曜日が休み、と思われるかもしれないが、欧米を手本にした近代化と政教分離を行ってきたトルコでは日曜日が休日である。一日5回礼拝を捧げる人はもはやほとんどいないが、金曜日の昼間の礼拝はまだ大事にされていて、自営業者など自分の時間が自由になる人は、1週間に一回その時間は店を閉めて、モスクに出かけると言うケースも少なくない。私のアパートから見える小さなモスクにも、金曜日は人があふれ、表にまでござをひきつめ、熱心に祈りを捧げる人の群れが見える。

しかし会社員はそうはいかない。月曜日から土曜日まで(週休2日制は普及しつつあるが、まだまだ土曜は半日働く人も多い)働く人たちは金曜日に抜け出してモスクに行ったりしないのが普通。その代わりに最近は、自家用車に乗って日曜の朝に礼拝に行くのがはやっているのだとテレビのニュースは伝える。日曜日に教会に行くキリスト教徒のようなのだが、理由はやはり時間が自由になるから、そしてモスクで友人達と待ち合わせたり家族で礼拝後、日曜のブランチに出かける・・・というのが最近の流行だそうだ。

まあ何か理由がないと、外出せずに家でテレビ三昧で転がっているだけで一日が終わってしまうと言うことか?確かに礼拝にいくとは高尚な外出理由だ。しかし新進中流家庭の優雅な暮らしぶりと、モダンイスラム教徒の新しい家族像が見えてきそうなハナシではある。

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