トルコで何%の人が断食をするのか2012

公開日 : 2012年08月18日
最終更新 :

断食が今日で終わる訳ですが、今年もこの時期いったい何人の日本人に聞かれたことだろう、この質問。世界中にも有名だというアメリカのPEWというリサーチ会社が各国イスラム教徒に対し行ったアンケートの結果が先週発表されていました。38000人への面接方式で集められたデータだそうな。8月10日付のほとんどの主要な新聞はこの記事を扱っていたので、興味がある人は検索してみるといいと思う。

トルコに関連する数字は、以下の通り。

国民の67%は人生において宗教はとても重要であると考えている。これに対し、少しは重要21%、ちっとも重要ではないはわずか3%。(宗教に疎い日本人はトルコ人に対し、宗教談義はうかつにはじめないほうが良いな、こりゃ。)

国民の84%がラマザン時期に断食を行い、ナマズ(メッカの方向を向いて頭を下げる祈りの儀式)に関しては43%が毎日行っており、27%は一日5回、15%は一日のうち数回(例えば朝と夜だけとか)、44%は最低週一回はモスクにいく。モスクにまったく行かないのは23%。72%がコーランを読んでいる。49%が魔法、精霊の類を信じていて、23%がお守りを身につけている。

ほかの国では例えば調査対象39か国中、過半数の国では90%以上の人が断食をするらしいが、中央アジアや南東ヨーロッパではこの率は52-60%まで落ちるらしい。ナマズをするかどうかについては多い順からガーナ (94%), カメルーン(95%), ナイジェリア( 90%) セネガル (87%)。.

まあ、日本と違ってトルコはいろいろな意味で平均というものがないので、どこの地域でどの層の人たちにアンケートを取ったのかで内容はおそろしくずれることが予測できるのだけれど。

普段私の周りにいるトルコ人で考えてみると、私のようなガイコクジンと接点があるくらいだから普段はあまり宗教的な顔は見せないが、断食してるのは50%くらいかな。ただ断食まではしないがラマザン月間中、肌を見せないとかお酒は飲まないとか言う程度に禁欲している人を含めれば、これは80%くらいまで上がってしまうかもしれない。毎日は断食しないが、イフタルの予定があるときやカディルゲジェシというラマザン中最も大事といわれる日だけはするという人も結構いる。一日5回や数回のお祈りは、おばあちゃんたちくらいしかあまり見ないが、知り合いの社長は仕事場でもしていたので、うーん、10%くらいだろうか。モスクに行く人は20%くらいか。イスタンブールという都会で、忙しい生活を送り、女でもかなりの率で職を持ち、ガイコクジンとも付き合うオープンさ、という層に絞れば結構このあたりの数字が出るのではないかなー。想像に過ぎませんけどね。

この結果、どう思うとその日一緒だった女3人、男1人の20-50代のトルコ人たちに話を振ったところ、「まあ、そうでてるんならそうなんじゃない?」「そんなにはいないと私は思うわよ」「けど、今は与党がアクパーティだから増えてるんじゃないか」「それは関係ないわよ」「私、去年まではやってたけど今年はやってないわよ」「保健省も健康に悪いって警告を出してたから、母には夏の断食は説得してやめてもらったわ。」・・・まあ80越えはないんじゃないかという空気だが、みな口をそろえて「どこで誰を対象に行われた調査なの?」と聞いた。つまり、彼らもそれによって大きく変わると思うわけだ。これだからトルコの調査は難しい。マイネームイズが言えれば英語が話せますと履歴書に書くくらい、プライド高くて話膨らませるしなあ。

ちなみに同様の調査で、数年前はラマザンが夏に入ったことにより日中水を我慢するのが体に悪いと考える人が増え、前年度80%程度だった断食実行者が70%ほどになったというニュースが出たことがある。断食をする、の項にラマザン月中毎日ということがどうかの表記もない。時々、の人も入れればやっぱりトルコ全体では80%くらいが何らかの形で、断食すると答えておくのがいいのかな。

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