天体観測の聖地で南十字星を観る

公開日 : 2015年06月13日
最終更新 :

普段はあまり意識しませんが、ふとした時に南半球に住んでいることを思い出します。

1つは、季節。日本は梅雨が近づいている頃だと思いますが、南アフリカは現在、秋。日がだいぶ短くなり、朝晩はかなり冷え込むようになってきました。

もう1つは、星空です。南アフリカから眺める星空は、北半球から眺める星空とは完全に別物。星座は日本とは反対の向きに見えますし、南十字星など南半球からしか見えない星座もたくさんあるんです。

天体観測の聖地サザランド

さて、南アフリカで星を観たいと思った時に、どこに行くのがいいのでしょうか。最も高いビルの高さが223メートルという国ですので、ヨハネスブルグでも星は割とよく見えます。

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車とすれ違うことも珍しい田舎道を進む

でも、たまには違う場所で星空を眺めてみるのもいいんじゃないかな......そう思って、天体観測の聖地として名高い北ケープ(Northern Cape)州のサザランド(Sutherland)に行ってきました。

世界でもっとも鮮明で暗い夜空が見える場所

19世紀にその礎を持つサザランドは、現在でも人口が3000人に満たない小さな、小さな田舎町です。他の田舎町と比べて、ここの何が天体観測に適しているのか、一見しただけではわかりません。

答えは、気候です。サザランドは年間を通して気候が安定いることに加えて、世界でもっとも鮮明で暗い夜空を見ることができるんだそうです。

そのためサザランドには、南半球で最大の天体望遠鏡「ソルト(The Southern African Large Telescope=SALT)」を始めとするたくさんの天体望遠鏡が設置されています。

本格的な天体観測が街中でも楽しめる!

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ソルトも天体観測ツアーを行っているのですが、サザランドの街からはちょっと離れていて、車で移動する必要があります。この日は小さい子ども(1歳7ヵ月)連れだったので、街の外れで個人が行っているツアーに参加しました。

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個人主催のツアーと聞いて、あなどることなかれ。庭に保有している3台の天体望遠鏡は恐らくかなりの高性能です。

「スマホ持ってたら貸してくれる?」と聞かれるがままに手渡すと、何やらスマホを覗き穴にくっつけてごにょごにょ。画面を見ると、こんなに大きな月が撮れていました。

また、天体や星座の説明はとてもわかりやすく、ずーっと人に聞かれて答えられなかった南十字星の探し方もほぼマスターできたと思います。

いよいよ、南半球最大の天体望遠鏡内部へ

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セキュリティゲートを通って山を登り、ビジターセンターでツアーの受付を済ませます。

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そして、ついにソルトとご対面です。思っていたよりもずっと大きい!

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ツアーでは、スタッフの案内で天体望遠鏡の内部に入ることができます。

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中心に大きな鏡が設置されているのが伝わるでしょうか? この大きな鏡の直径は約11メートル。全部で91枚の鏡を組み合わせてできているんだそうです。

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敷地内には、ソルトだけではなく世界各国の天体望遠鏡が並んでいます。日本が関わっている天体望遠鏡もあるんだそうですよ。

日中の訪問だったのでこの場所から夜空を眺めることは叶いませんでしたが、「聖地」の雰囲気を存分に味わって、ソルトを後にしました。

関連情報

●名称

South African Astronomical Observatory Sutherland

●電話

023-571-2436

●ホームページ

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