【はじめまして】変わりゆく街「チョウキット」

公開日 : 2019年05月29日
最終更新 :

はじめまして、マレーシアのクアラルンプール2ブログを担当するかりわめぐみです。私がマレーシアで生活を始めて、1年半ほどが経ちました。マレーシアに来た当初は、ほかの駐在日本人と同じように、マレーシア生活ブログを読み漁り、日本人の勧めするお店に出向きました。それから半年過ぎた頃、ふと日本語でのリサーチをやめました。現地の人から情報を得ることで、これまでと違う世界が広がります。私のフィルターを通した、新しいマレーシアを皆様にお伝えできれば幸いです。

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初記事は、私の住んでいる街「チョウキット」のご紹介をしようと思います。「チョウキット」は、ペトロナスツインタワーの北西に位置し、クアラルンプールで最も治安の悪い街として認知されているエリアです。チョウキットが栄えた80年代。街は問屋の集まる市の中心地であり、歓楽街でもありました。華やかな街は「ミニジャカルタ」と呼ばれ多くの人で賑わいました。当時の雰囲気を残しつつ、現在では、低所得者の多く居住する静かなエリアとして存在しています。私の印象では、さながら築地や上野・アメ横のような雰囲気を感じます。歴史を伺い知れる場所は欧米観光客にとても人気です。チョウキットを歩いているのは観光客は白人さんが大半。私が生活していて、日本人とすれ違うことはほとんどありません。

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チョウキットには、クアラルンプール最大のウェット市場があります。クアラルンプールで一番安く生鮮食品を購入できる場所なので、朝は業者の仕入れ、昼過ぎは主婦たちでにぎわいます。そして、ここは大きなインドネシアのコミュニティと、小さなアフリカのコミュニティが共存しているため、クアラルンプール市内ですが英語が通じないこともあります。英語ができなくても、買い物はボディランゲージで大丈夫です。細かい会話などは、周りの店員さんたちが助けてくれます。

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ウェットマーケットの外には、衣料品を売るドライマーケットがあります。ドライマーケットを出ると、周りにはたくさんの小売業者があります。スパンコールや布を売る手芸店、コスメ、家庭用から業務用までそろったキッチン用品店。商品を安値で購入できるので、裏通りは地元の女性客が多いです。

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古着屋の御主人

そして、男性客は古着を求めてやってきます。道の真ん中に突如として現れる古着のテントは、営業が終わるとこつぜんと姿を消します。その光景はまさに現代に残る闇市。今日は出店しているのかと、毎日楽しみにしています。

ほかにも一風変わったお土産屋や、市場で働く人が食べるフードコートなどもあり、近隣散策は大いに楽しめます。

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また、チョウキットは夜の顔を持っています。辺りが暗くなる頃、ロロン・ハジタイブに沿って古着とアクセサリーの路上販売がはじまります。通りを車で走ると、裏通りにはたくさんの家族連れが食事をしています。大人も子供も、日付が変わるまで月明かりの下、テラス席でおしゃべりをします。夜のチョウキットでは、部外者のいないリラックスした街の姿をみることができます。

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裏路地で遊ぶ子供たち

先日、チョウキットでフード配布の慈善活動に参加しましたが、住人たちはとてもシャイで、フードを渡そうとしても恥ずかしいと受け取りを躊躇するほどです。街の住人達は夜にならないと表に出てこないそうです。

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チョウキットの歴史にも少し触れましょう。「チョウキット」は、「ローク・チョウキット」という人物の名前に由来します。この人物は、クアラルンプールで最大の百貨店「チャウキット&カンパニー」の創設者で、市議会議員でもありました。当時の名残で、チョウキットにはたくさんの小売業者があります。1980年代には、人気歌手の「Sudirman」によってストリートコンサートが行われ、10万人もの観客を集めました。当時のヒットソングSudirmanの「チョウキット・ロード」はyoutubeで聴くことができます。

栄光の時代は過ぎ、現在は、市場の老朽化による取り壊しの計画や、近隣に、大きな小売業者モールも建設予定なので街の様子はどんどん変わっていくと思います。チョウキットの変化を日々興味深く観察しているかりわでした。

ソース以下

https://www.thestar.com.my/news/community/2013/04/05/good-ol-charm-of-jalan-chow-kit/

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