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日本国内/京都特派員ブログ 旧特派員 韮澤 成行

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2008年3月18日

つれづれなるままに・・・ - 双ヶ丘 -


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つれづれなるままに・・・ - 双ヶ丘 -

1.%91o%83P%8Bu.jpg 京都の市街地には海上の島のような場所が3カ所あります。吉田山(左京区)と船岡山(北区)、そして双ヶ丘(ならびがおか。雙ヶ岡とも。右京区)です。地形の成り立ちは分かりませんが、いわゆる独立丘です。そしてこの丘(双ヶ丘)には思い入れがありました。
(← 仁和寺の仁王門から見た双ヶ丘一の丘)

2.%91%E5%89%CD%93%E0%8ER%91%91%82%A9%82%E7.jpg 最も広いところで東西約300メートル、南北約700メートルのこの丘陵には、「双」がついてはいるものの、頂が三つあります。北から「一の丘」、「二の丘」、「三の丘」と名付けられ、高さ(標高)はそれぞれ116メートル、102メートル、78メートルです。ただし麓からの高さは当然もっと低いわけで、麓の標高(南麓50メートル〜北麓75メートル位?)を差し引いた高さになります。
(← 嵐山・大河内山荘から見た双ヶ丘(中央)。左(北)から一の丘、二の丘、三の丘)
                                      


3.%93o%82%E8%8C%FB%82%C6%97V%95%E0%93%B9.jpg 丘への上り口は何カ所かありますが、先週、北口から上ってみました。一の丘の頂上へは一気に上ると10分ほどです。陽気がよくなってきたせいもあり、額や首筋に流れ落ちるほどの汗をかきました。
(← 一の丘への上り口(右)と遊歩道)


4.%88%EA%82%CC%8Bu%92%B8%8F%E3%81i%82P%82P%82U%82%8D%81j.jpg 7.%82P%8D%86%95%AD%88%C4%93%E0%94%C2.jpg

↑ 頂上を見た途端、ひどく落胆!工事現場のような赤土がむき出しの更地です。頂上にはもともと大きな古墳があり、30年近く前に発掘調査された後、崩壊を防ぐために土砂で埋められたそうです。無残な有様はそのせいでしょうか。


6.%88%EA%8D%86%95%AD.jpg 西側に少し下りると、古墳の石室羨道の入り口の巨石を見ることができます。
(← 埋められた石室羨道入り口)


一の丘と二の丘の鞍部に、また三の丘にも群集墳があるということですが、歩いた道沿いには見当たりませんでした。二の丘の南面に岩座(いわくら)がありましたが、あれがそうだったのか…?


5.%90m%98a%8E%9B.jpg 一の丘の頂上からは北に世界遺産の仁和寺を、西に嵯峨野・嵐山方面を望むことができます。他の方角は木々に遮られて眺望は利きません。


8.%92%B8%8F%E3%92%BC%89%BA.jpg 頂上の南、二の丘方向に少し下るとベンチがあり、場違いな感じの石碑が立っています。石には「右大臣贈正二位清原真人夏野公墓」 * と彫ってありますが、墓らしい雰囲気は全くありません。碑は古いものではなく、取り敢えず置いただけ風な様子。詳細は不明。
(← 石碑の後ろが一の丘頂上。左(西)側斜面の奥に古墳の石室入り口があります)


〈* 清原夏野(782-837)は天武天皇の皇子・舎人親王の曾孫で政治家、『令義解』(りょうぎのげ)を編纂。清原氏(清少納言はその一人)の始祖。双ヶ丘の東麓、現在の法金剛院がある場所に山荘があった〉


9.%93%F1%82%CC%8Bu.jpg (← 一の丘中腹から見た二の丘)


10.%82%C6%82%A8%82%DD%82%CC%82%D0%82%EB%82%CE.jpg 二の丘には一旦下ってから改めて上ることになります。途中の斜面に広くない「とおみのひろば」がありますが、松の木が邪魔をして眺めは良くありません。下に見えるはずの妙心寺は伽藍の屋根がほんの少し見えるだけでした。
(← 奥の山の斜面は左大文字。その下の建物群は立命館大学)


%8ER%93%B91.jpg %8ER%93%B92.jpg 丘には道が造ってありますが、消えている所があります。そういう所ではひたすら高い(低い)方を目指せば迷うことはないでしょう。深山にいるように感じられ場所もありますが、どこにいても車の音が聞こえ、歩ける所ならどの方角に向かっても住宅地に出ます。丘の縦走に要した時間は40〜50分でした。


11.%93%F1%82%CC%8Bu%92%B8%8F%E3.jpg 12.%8EO%82%CC%8Bu%92%B8%8F%E3.jpg (← 二の丘頂上(左)と三の丘頂上)


13.%92%B7%90%F2%8E%9B%82P.jpg 双ヶ丘は国指定の名勝です。東麓には遊歩道があり、近くに長泉寺という浄土宗の寺院があります。この寺には『徒然草』の著者・兼好法師(1283頃〜1352以降)の墓があるとか…。そして『徒然草』は私の好きな一冊です。兼好は一時、二の丘の西麓に暮らしたことがあったそうです。すぐそばの仁和寺は『徒然草』によく取り上げられ、何度か訪れていますが、双ヶ丘は初めてです。いつか必ずと思い続けていた、兼好さんも上ったかも知れない双ヶ丘、ようやく思いが叶いました。

(↑ 長泉寺)

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カテゴリー 見所・観光・定番スポット
2008年3月18日
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      京都特派員
      韮澤 成行
      東京の出版社を退職後、京都に転居。これまでは本の中の話でしかなかった歴史上の出来事が、ここには形跡とは言え今も身近に数多く残っており、現在も遠い過去もいつも並存しているような気がしています。京都には平安時代の初めに実在した人物が、ある寺の井戸から毎夜、冥界に通ったという言い伝えがあります。私も千年昔に行き来できるタイムトンネルを見つけたいと思っています。

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