斎宮行列

公開日 : 2008年10月21日
最終更新 :
%8D%D6%8B%7B%8Ds%97%F1.jpg

『源氏物語』の「賢木(さかき)」の舞台、嵯峨野の野宮神社(ののみやじんじゃ)は若者に人気が高く、境内に入ると私などには甚だ場違いな感じがします。

その野宮神社の例祭が19日に執り行われ、正午から嵯峨野・嵐山地区で斎宮行列が催行されました(主催:斎宮行事保存会、嵐山商店街、嵯峨商店街。例年10月の第3日曜日に開催)。

もとは「斎宮群行」といわれ、天皇が代わるたびに行われた朝廷の行事で、未婚の内親王や女王らから選ばれたた斎宮が天皇の名代として伊勢神宮に即位の報告に向かった行列です。飛鳥時代から(「記紀」の伝承ではもっと古くから)始まったとされますが、

1336年の南北朝分立が原因で廃絶しました。

%96%EC%8B%7B%90_%8E%D0.jpg
%8D%D6%8B%7B.jpg

10回目、行列の参加人数は130人ということで、知らずに行楽に来た人たちが普段とは少し違う様子に気が付いて、「何かあるの?」と洩らすほどまだ知名度は高くありません。

京都の祭はいつも混雑を心配しなければなりませんが、斎宮行列は今のところその心配は無用です。

%95%A8%8A%F5%97%F1.jpg

このイベントの特徴は誰でも有料で参加できることです。稚児役(小児)は5千円、物忌役(小学生)は2万円、大人は役柄に応じて3万円から20万円!です。今のところ規模は小さいのですが、さすがに京都の祭です。装備や衣装が本格的でとても素晴らしいのです。葵祭の斎王代が乗る御腰輿(およよ)には車輪が付いていますが、斎宮が乗る輿(こし)は10人の男たちが実際に担いで巡行します。

%E2S.jpg

でも最後まで見てこの心配は解消されました。巡行の到達地の大堰川(おおいがわ)べりでは雅楽の演奏や斎宮の禊(みそぎ)、伊勢神宮へ向けての神事が行われ、一応の納得はできたような気がします。

行列のコースは野宮神社→JR嵯峨嵐山駅前→天龍寺前→渡月橋→中ノ島公園(折り返し)→渡月橋→大堰川渡月橋上流の嵐山通船(株)北乗船場の約2.5キロメートル。要した時間は巡行に約2時間、その後の神事に1時間弱の計3時間近くでした。

%92t%8E%99%97%F1.jpg

三大祭などに比して様々なハンデがありますが、今後の発展が楽しみです。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。