方丈の庵

公開日 : 2008年11月08日
最終更新 :
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細殿は高貴な人々の行事や控えの場所として、また橋殿は御蔭祭(みかげまつり)* の時の神宝の奉安殿や、古くは行幸の際の公卿や殿上人の控えの場として使われた社殿で、建物自体はいつでも見ることができます。

* 御蔭祭:左京区八瀬の御蔭山から神霊を迎える祭祀。

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今回の公開では普段なら無料で立ち入れる場所に結界(?)が設けられ、800円で中に入れて建物に上ることができます。細殿にはマネキンに着せて十二単が展示されており、橋殿には神宝が奉安されていました。十二単で過ごすのは何かと大変そうですが、その美しさには見蕩れます。

他にこちらも重要文化財の大炊殿(おおいどの:神饌を調理する社殿)や御井(みい)、御車舎(みくるまや)等々、様々な場所や宝物を見ることができました。

今回の公開について神社側からの情報は何もなく、開催期間などは分かりません。

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そしてようやく本題ですが、下鴨神社の摂社の河合神社に、『方丈記』の著者の鴨長明(かものながあきら。一般に「かものちょうめい」)が住んだ庵を学術的に調査・考証して再現したという「方丈」があります。図画などではなく、形あるものとして見ることができ、見るなりうれしくなって思わずニンマリしてしまいました。試しに住んでみたい気にもなりましたが、バス・トイレなしとなるとちょっと無理かな?

長明は下鴨神社の禰宜(ねぎ)の次男として生まれ自らも神職に就きましたが、早くに両親を亡くしたこと、思うに任せぬ人生を歩まざるを得なかったこと、内向的で偏屈な性格の持ち主であったらしいことなどが、後に50歳で出家し、方丈を住処として隠棲することになる因となったようです。

そばで見ていた女性たちの、「あー、(鴨長明の)名前は聞いたことがある」という会話を耳にして、私としてはかなりガックリきてしまいました。

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