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日本国内/京都特派員ブログ 旧特派員 韮澤 成行

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2009年11月13日

続 奈良漬


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続 奈良漬

%8E%E1%91%90%8ER%89%93%96%5D.jpg 『枕草子』には有名な「春はあけぼの」を始めとする清少納言お得意の?お気に入りを列挙する手法で述べられた文が沢山ありますが、その中に「みささぎはうぐひすのみささぎ。かしはぎのみささぎ。あめのみささぎ」と書かれた、たったこれだけの一文があります。みささぎ(陵)は天皇や皇后などの墓所で「かしはぎのみささぎ」も「あめのみささぎ」も未詳ですが、「うぐひすのみささぎ(鶯の陵)」は奈良の若草山山頂にあるものとされています。

6.%20%8FH%82%CC%8E%E1%91%90%8ER.jpg 清少納言が実際に現地に行ったとはまったく思いませんが、昨日、この鶯の陵を見に若草山(342メートル)に登りに行きました(入山料大人150円)。若草山はいつから樹木のない芝山になったのかは知りませんが、20代の初めに一度、途中(一重目)まで登ったことがあります。その時は芝の斜面を真っ直ぐに登りましたが、今は芝の保護のためか、危険防止もあってか(芝の斜面はよく滑る)、中腹に柵が設けられ、このような登り方は出来なくなっています。そのため頂上に向かうには斜面の北側の端に付けられた道を上ることになります。


頂上まで行ってすぐ戻るだけなら、往復1時間ほどです。冒頭の写真でお分かりのように、この山は山が三つ重なっているような地形から「みかさやま」と呼ばれ、「三笠山」の字が当てられていました。後に皇族の三笠宮家創設の際、名前をこの山から取ったため、同じではちょっとまずいんじゃないの?ということになって今の名前に替えられたようです。なお、この山の南にある山も同じ「みかさやま」ですが、こちらは「御蓋山」と書き、麓に春日大社があるためか、春日山とも言われます(297メートル)。


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奈良公園一帯は今、紅葉が真っ盛りです。ここでは楓などではなく、ナンキンハゼの紅葉が最も目に付きます。公園では高木の、山の上では低木のハゼが真赤に染まっていました。


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写真でご覧の通り、この山からの眺望は正に絶景です。遥か南に位置する大和三山(耳成山、畝傍山、天香具山)をも望むことができ、その眺望は奈良盆地全体に及びます。残念ながら京都の東山あたりからの眺めもここからのものには適わないような気がしました。


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若草山の三つに見える山々は、それぞれ下から一重目、二重目、そして頂上部は三重目と呼ばれます。鶯の陵はその三重目の北側に更に少し高くなってありました。冒頭の写真の左上の少々出っ張った地形の部分です。この陵の説明はその案内板の記述を引用します。ただ、被葬者が誰なのかは不明です。


23.%20%E9%F2%92%CB%8C%C3%95%AD.jpg 史跡 鶯塚古墳
 若草山の頂上に築造されたほぼ南面の前方後円墳で、全長一〇三メートル、後円部径六一メートルの規模である。二段墳丘の築造には葺石や埴輪がある。埋葬施設は明らかでないが、以前に前方部南西隅で石製斧や、内行花紋鏡などが出土している。古墳の周囲には陪塚と考えられる円墳や方墳が三基確認できる。四世紀末に丘陵頂部に築造された典型的な前期古墳である。なお。清少納言の「枕草子」に記されているうぐいすの陵がこれといわれ、古墳の名もこれからきている。
昭和十一年九月三日史跡指定を受けた。                 奈良県


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眺めの良さを考えれば頷けますが、それにしてもよくもこんな山上に墓を造ったものです。
若草山を含む広大な春日山原始林は世界遺産で、奈良奥山ドライブウェイがこの原始林を取り囲むように走っています。山頂付近はよく整備され、車で上ってくる人たちも沢山いました。でもこの山からの眺望を満喫するなら歩いて登るのが1番ですね。


%89Z%82%CC%93%DE%97%C7%92%D0.jpg ここまですることはないのですが、これが正真正銘の奈良漬(の写真)です。
瓜の2年ものの半切で、840円也でした。

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2009年11月13日
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      京都特派員
      韮澤 成行
      東京の出版社を退職後、京都に転居。これまでは本の中の話でしかなかった歴史上の出来事が、ここには形跡とは言え今も身近に数多く残っており、現在も遠い過去もいつも並存しているような気がしています。京都には平安時代の初めに実在した人物が、ある寺の井戸から毎夜、冥界に通ったという言い伝えがあります。私も千年昔に行き来できるタイムトンネルを見つけたいと思っています。

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