久世稚児社参・山鉾曳き初め ‐祇園祭2010‐
山鉾町の道路は車両通行止めになり、四条通も渋滞が始まっています。八坂神社に着いたのは1時50分頃。丁度稚児が昇殿するところでした。久世稚児とは綾戸國中(あやとくなか)神社の稚児で、同社が南区久世にあることからこう呼ばれます。この神社は元々別だった綾戸神社と國中神社を合祀したもので、國中神社はスサノヲノミコト(素盞鳴尊)の荒御霊(あらみたま)を、八坂神社は和御霊(にぎみたま)を祀っています。従って祇園祭は綾戸國中神社の祭礼でもあるのです。
久世稚児は二人おり、祇園祭の神幸祭と還幸祭において八坂神社の3基の神輿のうちスサノヲノミコトの御霊の乗る中御座の渡御(とぎょ)を、白馬に乗ってそれぞれ先導します。この時、稚児は綾戸國中神社の神体の木彫の馬の首を胸に掛けるので駒形稚児とも言われます。
長刀鉾の稚児は神の使いですが、久世稚児は神そのものと見做され、社参の際、長刀鉾の稚児は下乗しなければなりませんが、久世稚児は乗馬したままで許されます。
このように久世稚児は長刀鉾の稚児より位が高いのですが、現在その人気では長刀鉾の稚児に後れを取ってしまっています。そんなわけで長刀鉾の稚児社参には例年通り見物客が詰め掛けたようですが、久世稚児の社参は穏やかに執り行われました。
この後、新町通で3時から行われる山鉾の曳き初めに行きました。四条新町に着くと小降りとはいえ雨は間断なく降り続いていましたが、5基の山鉾は揃って曳き初めの最中でした。教育の一環らしく、曳き手の多くはいつもながら小学生です。船鉾と岩戸山は四条通の手前で折り返し、南へ下がって行きました。北観音山、南観音山、放下鉾の3基も同じように四条通より北の新町通を揃って往復し、今年の曳き初めはすべて無事終了。あとは17日の巡行本番を待つのみです。
夜店の準備も進んでいます。本業の商品を撤去して祇園祭の関連グッズを取り揃え、宵山の間だけ商売替えをしようというような店もありました。
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