祇王寺

公開日 : 2011年06月02日
最終更新 :
筆者 : Akio

六月に入って 雨降りの日が続いています。

青もみじを訪ねて 嵯峨野に来ました。

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祇王寺です。

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祇王寺の庭園は 空を覆いかぶさる様に もみじと木々・・・竹林が 茂っていて

青もみじは より 深い緑に なっています。

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祇王寺は、その寺名の示すとおり、平家物語に登場する白拍子(舞いを踊る人)である

祇王が、剃髪し、念仏に専念した尼寺です。

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『 悲恋に泣いた、白拍子・・・祇王ゆかりの寺院 祇王寺 』とも言われます。

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祇王は、平清盛の寵愛と手厚い保護を受けていましたが・・・ある日、清盛の前に 

仏御前という 新しい 白拍子が現れると・・平清盛は すっかり魅了されてしまい

ました。いわゆる今の時代で言うと・・浮気・・・心変わりと 

言うのでしょうね。(T.T)/

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手厚い保護や寵愛は 新しい女性の 仏御前へと移って行きました。

祇王は、心変わりした平清盛を見て 去り際に 一句の歌を 残しました。

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『 萌出るも 枯るるも同じ 野辺の草 何れか秋にあはで果つべき 』と

  言う 歌でした。その後、祇王は、妹の祇女と母と共に、髪を剃り落として 

  ここで 念仏一途の生活に入りました。

  時が過ぎて・・・・ここの庵に 訪ねて来た女性がいました。それは何と、自分の 

  代わりに 寵愛を受けていた・・・・仏御前でした。

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仏御前は、祇王が、書き残した 歌に 感銘を受け・・・・我が身も いつかは

同じ様な 境遇になるだろうと思い ここを訪ねて来たのでした。

そして・・・・・自らの非を 侘びました。

詫びた・・・・仏御前が かぶっていた衣を取ると、すでに髪を 落とした 

尼の姿でした。祇王は、仏御前の その真摯な姿に胸を打たれ、仏御前を許し、

妹の祇女・・母・・・・・・そして仏御前と共に・・・ここで 念仏一途の生活に

入りました。

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祇王寺は こじんまりとした、尼寺です。

ここで どんな思いで、祇王そして仏御前は 生涯を 過ごしていたのだろうと

思いました。

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平家物語を語る 琵琶法師の言葉には

『 祗園精舎の鐘の声・・・・諸行無常の響あり 沙羅雙樹の花の色・・

  盛者必衰の理を あらはす。

  おごれる人も 久しからず、唯春の夜の夢のごとし。』 と 語られていました。

祇王が、生きた時代は、平安時代の末期でした。封建時代の中・・運命に翻弄され・・

辿りついた所が ここ 祇王寺 だったのでしょうね。

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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