木島櫻谷旧宅で見る、日本画と雛飾り。

公開日 : 2015年03月08日
最終更新 :
筆者 : Akio

明治から大正、昭和にかけて活躍した、四条派の日本画家・

木島櫻谷(1877~1938年)の旧邸「櫻谷文庫」(北区等持院東町)の

特別公開に行って来ました。

(公開は、三月の金・土・日。600円)

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日本画家・木島櫻谷さん。

お名前でピンと来なくても、この絵は何所かで見た人も多いと思います。

雪と竹林とキツネの絵。

題名は《寒月》。

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木島櫻谷は、明治10年、京都市中京区三条室町御倉町の商家に生まれ、

京都市立商業学校を中退、日本画家今尾景年の画塾に入門、

同時に山本谿愚について漢詩を学びました。

明治40年、第1回文展に「しぐれ」で2等賞に入選、第6回展まで連続入賞し、

大正2年第7回展では、今尾景年にかわって審査員を務め、大正元年に

京都市立美術工芸学校教諭、大正4年京都市立絵画専門学校(現京都市立芸術大学)

教授となりました。

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その後、大正元年頃、御池両替町から衣笠等持院の地に引っ越しています。

その時に母屋(和館)と収蔵庫および展示室(洋館)、アトリエ(画室)が

建てられました。

いずれも櫻谷文庫として国の登録有形文化財に登録されています。

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櫻谷が、衣笠北野白梅町に引越して以降、

土田麦僊、金島桂華、山口華楊、村上華岳、菊池芳文、堂本印象、

西村五雲、小野竹僑、宇田荻村等・・・・京都画壇の画家たちが

現在に至るまで数十人、衣笠周辺の地に移り住むようになりました。

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櫻谷文庫は、桜谷が逝去した2年後の1940(昭和15)年に

設立された施設で、木島桜谷自身の遺作、習作やスケッチ帖とともに、

櫻谷の収集した絵画、書などの書籍1万点以上を収蔵しています。

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今回の特別公開では「櫻谷と家族」をテーマに

雛飾りが展示されています。

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櫻谷家に伝わる、雛飾りの数々。

雛飾りからは、明治・大正・そして昭和にかけての

時代も伝わって来ます。

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雛飾りと共に、人形さんや玩具も展示されています。

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大砲のおもちゃ。

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ふたたび絵の世界に戻って、

素晴らしい掛け軸は「獅子」。

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そして、こちらは、櫻谷手描きの婚礼衣装。

櫻谷が孫のために準備したという内掛けです。

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白地に金で描かれた梅の花。

親族を大切にした櫻谷さんの思いが伝わって来る内掛けでした。

三月の「櫻谷文庫」には、日本画と雛飾りの世界が広がっています。

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≪櫻谷と家族。桃の節句 お雛様≫

○開催期間: 2015/3/1~3/29の間の金・土・日 10:00~16:00(受付終了)

○開催場所: 木島櫻谷旧宅(京都市北区等持院東町56)

○料   金: 600円

○主  催: 公益財団法人櫻谷文庫

○お問合せ:  075-461-9395   info@oukokubunko.org

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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