4分の1スケールで見る源氏絵巻の世界。

公開日 : 2015年07月11日
最終更新 :
筆者 : Akio

西本願寺近くの風俗博物館では、源氏物語の世界が、4分の1スケールの寝殿造の模型と

人形で再現されています。

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博物館では年に二回展示が変わり、7月1日より新しい展示が始まっています。

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御殿前には、蓮の花。

蓮の葉には水の玉が溜まっています。

毎回の事ですが、この源氏物語の世界を作られている方々の

細やかな感性に、ただただ見入ってしまいます。

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頂いたパンフレットには、それぞれの場面の説明が載っていて、

それを見ながら源氏物語の世界を巡って行きます。

源氏物語は、平安時代の光源氏の世界が表現されていました。

複雑に絡み合う人間関係の描写も独特でした。

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源氏物語は、絵巻等を見ても、御簾(みす)と几帳(きちょう)が多く出て来ます。

御殿造りには、全体的に「壁」と言う物が少なくて、

部屋を仕切るのに、御簾や几帳は使われて来たのでしょうね。

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御簾(みす)は、細く割った竹を編んだもので部屋との境目などに垂らし、

日の光や外部から見通されないため等に使われます。

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そして、もう一つ発達したのが几帳(きちょう)。

移動可能な室内障屏具のひとつ。

几帳は反物の幅(約一尺)で縫い合わされたもので、

縫い合わせる時に真中は縫わず、風穴をあけておき、そこから

外が見られるようになっていました。

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源氏物語は、光源氏に関わる多くの登場人物の人生史が

仏教的な世界観の「宿世」として描かれています。

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博物館を巡っていると、まさしく

自分が光源氏になって、御殿を巡っているかの様な感覚になります。

西本願寺と源氏物語 066

繊細な表情の人形さん。

西本願寺と源氏物語 036

十二単や女官の着物の艶やかな事。

そして、お坊様が着る法衣では、袈裟の細やかな所まで再現されています。

その他にも、襖絵や仏具や調度品に至るまで

伝統工芸の町、京都ならではの職人技が各所に見られます。

京都に観光で来られた時、源氏物語の世界が、4分の1スケールで見られる

風俗博物館はお勧め処です。

西本願寺と源氏物語 047

≪風俗博物館≫

○所  京都市下京区新花屋町通堀川東入る。井筒法衣店ビルの5階。

   西本願寺さんのすぐ近くです。

○ アクセス

  ・JR京都駅から徒歩15分

  ・JR京都駅前から市バス9系統で「西本願寺前」下車 徒歩3分

○ 開館時間 午前9時~午後5時まで

  休館日  日曜・祝日・お盆

  展示替期間(6月1日~30日、12月1日~1月6日)

  入館料 一般 500円/中学生・高校生・大学生 300円/小学生 200円

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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