ここにしか見えない秋。北嵯峨・直指庵。

公開日 : 2015年11月07日
最終更新 :
筆者 : Akio

秋が静かに進む嵯峨野・直指庵(じきしあん)。

前回、寄せて頂いた時は紫陽花咲く六月でした。

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あれから夏が過ぎて、秋に入り・・

今は11月。

この日は平日でしたから、境内は僕一人でした。

耳には竹林を渡る風の音と、目には色付き始めたもみじが

迎えてくれました。

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直指庵は、嵯峨野の中でも最も北の位置にあり、まさに

「庵」という名の通り静寂に包まれたお寺です。

直指庵を訪れる方は、一人旅の人が多いと聞きます。

人で賑わう嵐山から離れた北嵯峨の

大覚寺から更に奥に入った所に建つ直指庵。

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書院の机にあるのは想い出草ノート。

ノートには、お参りに来られた方々の、様々な悩みが綴られています。

その数は、すでに5000冊以上。

今も日々、新しいぺージが更新されています。

人生は、振り返ると眩しくも感じますが、

悩みや難題に直面する事も多いです。

直指庵は、日常に埋没した自分自身と向き合う場所なのかも知れません。

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直指庵の詩。

「直指庵に魅せられて」    藤 公之介

直指庵は 雨の日に訪れるのがいい

濡れそぼる竹林の緑が目にしみて 庭に降りそそぐ

雨音が心にしみるから・・

直指庵は、晴れた日に訪れるのがいい

緑先から見える嵯峨野の空が目にしみて

風にそよぐ葉ずれの音が心にしみるから・・

直指庵は もやの日に訪れるのがいい

直指庵は、雪の日に訪れるのがいい

直指庵は 耐え切れない悲しみをひきずって一人で訪れるのがいい

直指庵は かかえ切れない幸せを抱きしめて ふたりで訪れるのがいい

直指庵は いつの日も 心のふるさと・・・・

(詩を書かれた藤公之介さんは、歌手・大塚博堂さんの作詞を

 数多く手がけられてきた方。

 作品には「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」

「季節の中に埋もれて」)等など)

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境内奥の「想い出草観音」様。

観音様は、書院のノートに綴られた悲しみや苦しみを読み、

そこから救い、その後の歩みを

見守って下さると言います。

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竹林とお堂。

11月なのに紫陽花が、まだ咲いていました。

ここにしか聞けない音。

ここにしか見えないもの。

ここにしか見えない秋。

秋が静かに進む直指庵でした。

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《直指庵》

〇所   〒616-8441 京都市右京区北嵯峨北ノ段町3

〇拝観時間   9.00~17.00

〇拝観料    500円

〇アクセス   京都駅から京都市営バス28号系統 大覚寺下車して徒歩約15分。

        京福電鉄嵐山駅・JR嵯峨嵐山駅から徒歩30分位。

                              ※直指庵の詩。お借りしています。

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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