西行法師が見た深秋景色。二尊院。

公開日 : 2015年12月02日
最終更新 :
筆者 : Akio

嵐山から愛宕街道を上って、二尊院。

総門入って真っ直ぐに伸びる参道は、「紅葉の馬場」。

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二尊院は小倉山山麓にたたずむ天台宗のお寺。

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二尊院と言いますと、西行法師ゆかりの地。

西行法師の庵の跡と歌碑。総門入ってすぐの所にあります。

西行は、1181年、平安時代末期に誕生しています。

20歳の時には北面の武士として鳥羽院に仕えていましたが、その後23歳で出家しています。

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彼は、特定の宗派に属することもなく、修行の旅で全国を歩き、

美しい歌を残した歌僧として知られています。

有名な和歌には・・・・

「願はくは 花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」

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そして小倉山の秋を詠んだ和歌も、幾つか残されています。

「わがものと 秋の梢を思ふかな 小倉の里に家居せしより」

「を鹿なく 小倉の山のすそ近み ただひとり住む わが心かな」

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二尊院の境内から墓地を抜けて、小倉山に入りますと

木々の中に石組みだけが残る、時雨亭跡があります。(時雨亭跡は、小倉百人一首が選定された場所。)

時雨亭跡近くの杉木立の中に

黄色楓が美しい色を放っていました。                          

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ぺージラストは、西行法師の和歌をもう一つ。

「小倉山ふもとの里に木の葉散れば 梢にはるゝ月を見るかな」

葉が落ちて、月がよく見えるようになった深秋から初冬の和歌。

夜空に浮かぶ木々のシルエットと、冬の大気の中

冴える月の光も浮かんで来ますね。

12月初めの二尊院でした。

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《二尊院》

◎〒616-8425 京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27

◎ アクセス

  京都駅から京都市営バス28号系統「嵯峨釈迦堂前」下車。

  京福電鉄嵐山駅から徒歩30分。

◎ 駐車場   自家用車15台 無料

◎ 拝観料   500円

◎ 拝観時間  9:00~16:30

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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