女優とバラと絵描きの物語。

公開日 : 2017年05月23日
最終更新 :
筆者 : Akio

今、京都府立植物園では、五月のバラが満開です。

色とりどりのバラの花。

府立植物園バラ園に咲く薔薇は、約250品種。2,000株。

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ぺージは、バラにまつわる物語。

薔薇の花と言いますと、「百万本のバラ」の歌が浮かんで来ます。

「百万本のバラ」の歌は、グルジアの画家 ニコ・ピロスマニ(1862~1918が 

女優マルガリータに恋をした逸話で、ラトビアの作曲家が作った曲に、

ロシアの詩人が詩をつけて生まれています。

歌は、短編映画の様に、バラと女優と絵描きの物語を

描いて行きます。

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グルジア は、かつての旧ソ連邦から1991年4月独立をした国。

西は黒海に面し、北はロシア、南東はアゼルバイジャン、

南はアルメニア・トルコに接する国。

首都はトビリシで、赤いバラ、ワインが特産。

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ロシア画壇から異端視されたグルジアの画家ニコ・ピロスマニは、

グルジア東部の村に生まれ、グルジアの農村の風景やそこに暮らす人々を

好んで描いていました。

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時代は、グルジアが革命へと向かいつつある1894年。

フランス人女優『マルガリータ』が彼の住む町を訪れました。

その時、彼女を一目見た彼は瞬く間に恋をしました。

彼女に恋したピロスマニ。

その思いを届ける為に 彼女の泊まる ホテル前広場を 

薔薇の花で埋め尽くしたと言われています。

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百万本の薔薇。

現在、日本の花屋さんのHPでは、安い薔薇でも1本220円からと載っています。

それが百万本とは、当時の値段でも凄い価格になります。

思いを託した、薔薇の花。

女優マルガリータには、どう映っていたのでしょうか。

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思いの届かなかったピロスマニは、その後 放浪の旅に出ています。 

そして、15年後に「女優マルガリータ」を描いています。 

1918年、貧困と失意のうちに彼は、亡くなりました。

ピロスマニの名は、没後数年して、

グルジアを代表する画家として再評価されました。

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時を経た、1969年・・・・・・・

パリで、ピロスマニの個展が開催された時には

マルガリータ本人が現れたそうです。

府立植物園に咲く満開のバラに、女優と画家の物語を思いました。

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《府立植物園》

○所      京都市左京区下鴨半木町

○アクセス   地下鉄北山駅下車すぐ

○時間     9.00-17.00

○料金     大人200円

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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