女優とバラと絵描きの物語。
今、京都府立植物園では、五月のバラが満開です。
色とりどりのバラの花。
府立植物園バラ園に咲く薔薇は、約250品種。2,000株。
ぺージは、バラにまつわる物語。
薔薇の花と言いますと、「百万本のバラ」の歌が浮かんで来ます。
「百万本のバラ」の歌は、グルジアの画家 ニコ・ピロスマニ(1862~1918が
女優マルガリータに恋をした逸話で、ラトビアの作曲家が作った曲に、
ロシアの詩人が詩をつけて生まれています。
歌は、短編映画の様に、バラと女優と絵描きの物語を
描いて行きます。
グルジア は、かつての旧ソ連邦から1991年4月独立をした国。
西は黒海に面し、北はロシア、南東はアゼルバイジャン、
南はアルメニア・トルコに接する国。
首都はトビリシで、赤いバラ、ワインが特産。
ロシア画壇から異端視されたグルジアの画家ニコ・ピロスマニは、
グルジア東部の村に生まれ、グルジアの農村の風景やそこに暮らす人々を
好んで描いていました。
時代は、グルジアが革命へと向かいつつある1894年。
フランス人女優『マルガリータ』が彼の住む町を訪れました。
その時、彼女を一目見た彼は瞬く間に恋をしました。
彼女に恋したピロスマニ。
その思いを届ける為に 彼女の泊まる ホテル前広場を
薔薇の花で埋め尽くしたと言われています。
百万本の薔薇。
現在、日本の花屋さんのHPでは、安い薔薇でも1本220円からと載っています。
それが百万本とは、当時の値段でも凄い価格になります。
思いを託した、薔薇の花。
女優マルガリータには、どう映っていたのでしょうか。
思いの届かなかったピロスマニは、その後 放浪の旅に出ています。
そして、15年後に「女優マルガリータ」を描いています。
1918年、貧困と失意のうちに彼は、亡くなりました。
ピロスマニの名は、没後数年して、
グルジアを代表する画家として再評価されました。
時を経た、1969年・・・・・・・
パリで、ピロスマニの個展が開催された時には
マルガリータ本人が現れたそうです。
府立植物園に咲く満開のバラに、女優と画家の物語を思いました。
《府立植物園》
○所 京都市左京区下鴨半木町
○アクセス 地下鉄北山駅下車すぐ
○時間 9.00-17.00
○料金 大人200円
筆者
京都特派員
Akio
京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。
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