2月27日は「新撰組の日」

公開日 : 2019年02月25日
最終更新 :
筆者 : Akio

《2月27日は新撰組の日》

幕末後半の京の町は、幕府派と反幕府派が激しい火花を散らし、治安が良くありませんでした。

そこで、1862(文久2)年2月27日、江戸幕府が京都で武芸にすぐれた浪士を

あつめて作ったのが、新撰組の前身「壬生(みぶ)組」でした。

壬生組はその後、新選組へと名を変えますが、

新選組の任務は、京の町で反幕府派を取り締まる治安維持活動でした。

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《新選組ゆかりの寺院・壬生寺》

中京区にある壬生寺です。

壬生寺は正暦2年(991)年に創建された律宗の寺院。

本尊は延命地蔵菩薩。

歴史ファンには、「新選組ゆかりの地」として知られています。

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幕末の頃、壬生寺の境内では、新選組の兵法の訓練場として使用されたり、

沖田総司が子供達と鬼ごっこをして遊んでいたという逸話も残っています。

新撰組は、ここ壬生の地で、文久3年(1863年)に結成しています。

しかし、急造した組織でもあり、考え方もそれぞれに違う事から、

全体のまとまりは、あまり良くなかった様です。

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主だった方達の文久3年(1863年)での年齢は・・・・

近藤勇   1834年生まれ  29歳

芹沢鴨   1827年生まれ  36歳

土方歳三  1835年生まれ  28歳

沖田総司  1844年生まれ  19歳

余談ですが、結成当時の新選組が着ていた、青地の裾にギザギザ模様の羽織は、

現在の京都大丸百貨店で作られたものだそうです。

この羽織のデザインは、忠臣蔵の赤穂浪士が吉良邸に討ち入りするときに着ていた

羽織の柄を模したものだそうです。

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そして、赤地に金字または白抜きで「誠」と染め抜かれた新選組の旗は、

現在の高島屋百貨店で作られたものだそうです。

この旗印には、誠の武士になりたいという想いと、幕府への忠誠を誓うという意味が込められていました。

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新撰組の活動した期間は、五年程でした。

時代は、幕末の動乱期であり倒幕派と幕府側との対立が激化し、

池田屋事件や寺田屋事件など、多くの事件が起こりました。

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壬生寺境内にある壬生塚には、近藤勇の胸像があり

鳥羽伏見の戦いで亡くなった新選組隊士11人の墓標が建っています。

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《幕末年表では・・・》

文久三年(1863)

新選組結成

慶応三年(1867)

坂本竜馬、中岡慎太郎、暗殺される

慶応四年(1868)

鳥羽伏見の戦い

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《鳥羽伏見の戦い》

鳥羽・伏見の戦いとは、戊辰戦争の初戦となった戦いでした。

これには新撰組も旧幕府軍として参加しています。

1868年1月3日、伏見で、薩長軍と幕府軍による戦闘が始まりました。

最新鋭の銃器を持つ薩長軍に対して、幕府軍の新撰組や会津藩には、銃器はなく、刀や槍が中心でした。

そのため、薩長軍の銃砲火の前には、なすすべもなく、退却を余儀なくされました。

この時、土方は「もはや刀と槍の時代ではない」と言ったとか・・・・・

幕末の京で、攘夷派浪士たちを震撼させた新撰組の刃も、薩長軍の西洋銃器と戦略の前では

全く歯がたたず、次々に敗退して行きました。

その後、慶応四年(1868)四月二日 近藤勇、新政府に投降。

同年、四月11日 江戸城、無血開城。

新選組を思う壬生寺。

来月の今頃・・・境内では桜が咲きます。

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《壬生寺》

〇所      京都市中京区坊城通仏光寺上る

〇電話番号   075-841-3381

〇拝観時間   8:30~16:30拝観料境内拝観無料、壬生塚・歴史資料室200円

〇アクセス   市バス「壬生寺道」下車徒歩約5分

〇HPアドレス http://www.mibudera.com/

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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