紅葉と竹と苔の世界「地蔵院」

公開日 : 2019年12月03日
最終更新 :
筆者 : Akio

《洛西の古刹・地蔵院》

嵐山から桂川を南に下った西山エリアには、松尾大社に月読神社、鈴虫寺や常住寺、

世界遺産の苔寺など見どころの多いエリアでもあります。

そんな西山エリアにある地蔵院は、京都の紅葉では遅くまで紅葉が見られるところです。

場所は、バス停の「苔寺・すず虫寺」から石段を上った先にあります。

小高い丘に並ぶ住宅街を少し歩くと、紅葉と竹に包まれた山門が見えてきます。

山門までは見頃を迎えた楓の木々が続いています。

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《幼少期の一休さんが過ごしたお寺》

「竹の寺」の愛称で親しまれている地蔵院は、1367年に室町管領の細川頼之公が

夢窓国師の弟子の宗鏡禅師を招いて建立しました。

ここは一休禅師(1394年-1481年)が幼少時を過ごした寺院でもあります。

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見上げると、空高く伸びる竹と彩りの時を迎えた紅葉がとても綺麗です。

竹林を眺めながら、ゆるやかな坂を進み本堂へ。

現在の本堂は1937年に再建されたもので、延命安産の地蔵菩薩が本尊として祀られています。

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 《 「モシュ印 」と「コケ寺リウム」》

先日、祇王寺と圓光寺でも紹介したJR東海が主催する「苔」を用いたアート作品「モシュ印 」と

「コケ寺リウム」の展示が、ここ地蔵院でも開催されています

期間は、2019年9月1日(日)から12月8日(日)までです。

「モシュ印」とは、英語で苔を表す「moss」と「御朱印」をかけ合わせた造語です。

「モシュ印」は、御朱印の文字の部分を苔で描いたオリジナルアート。

各寺院に、約1.5×1.0mの「御朱印」を再現したものが各寺院 1点ずつ全8種類展示されています。

「コケ寺リウム」とは、密閉したガラス容器の中に、各寺院の象徴的な建物などのジオラマと

庭園を苔で再現したミニチュアアートです。

猪の目窓とのコラボが素晴らしいです。

期間中、「モシュ印・コケ寺リウムを撮影してInstagramに投稿しよう!」

等の楽しいキャンペーンも行われています。

https://souda-kyoto.jp/travelplan/koke/instagram_cp.html

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《境内奥に建つ一休禅師母子像》

母子像の銅板には・・・・・・

「一休が生まれたこの地は、ここ地蔵院のあたりらしい。

このあたりは竹藪の深い森が多い。

地蔵院も「竹の寺」と呼ばれていた。

御所を追われた母子が暮すにふさわしい場所といえよう。

縁側に腰かけていると母に手をひかれた一休が、

いまにも現れるように思えてならない。」

                  水上勉「一休を歩く」より

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地蔵院の辺りは山が近くて、12月の今は午後4時を回ると夕暮れが訪れてきます。

一休さんが過ごした約620年前は、さぞかし静かな深秋の世界が広がっていたでしょうね。

佳境を迎えつつある12月初めの地蔵院の紅葉景色でした。

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《地蔵院》

◎  京都市西京区山田北ノ町23

◎  阪急電車 上桂下車 徒歩約15分   

   京都バス 苔寺下車 徒歩約3分

   市バス  苔寺口下車 徒歩約10分

◎  拝観時間 9:00~16:30 500円

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筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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