「祇園白川」文学芸妓が愛した紫陽花

公開日 : 2020年06月22日
最終更新 :
筆者 : Akio

2020年6月21日の日曜日、紫陽花を訪ねて祇園白川を歩きました。

コロナ規制の、県をまたぐ移動は19日に解除されましたが、祇園白川の辺りを歩く人は、まだ少なめです。

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祇園白川にある辰巳大明神は、辰巳の方角を守る神社であったと考えられますが、今では祇園の芸舞妓さんからの信仰を集める、芸事上達にご利益のある小社となっています。

白川沿い朱塗りの玉垣。

白川沿いは桜の木が多く、春の日には桜のトンネルとなります。

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朱塗りの玉垣から少し進むと「かにかくに」の石碑があります。

歌碑には 祇園をこよなく愛した歌人・吉井勇の詩が刻まれています。

「かにかくに 祇園はこひし 寝るときも 枕のしたを 水のながるる」

歌碑は、昭和30年に吉井勇の古希を記念して建てられました。

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かつて......この石碑のある辺りには、「大友」というお茶屋がありました。

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お茶屋「大友」の女将「磯田多佳」は祇園甲部の芸妓さんでしたが、一方で夏目漱石や谷崎潤一郎、吉井勇、志賀直哉、高浜虚子、浅井忠、横山大観など多くの文学者や芸術家と交流した歌人であり、「文学芸妓」と呼ばれていました。

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時代が戦争後期に入り、戦局が悪化して、お茶屋「大友」も撤去され、多佳さんは、終戦の年に亡くなられています。

多佳さんが好きだった花は紫陽花。

彼女は終生、雨の日と紫陽花を好まれていたそうです。

6月の今、白川沿いには、あちこちに紫陽花が咲いています。

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【祇園白川】

・住所: 京都市東山区新橋通周辺 。

・アクセス: 京阪「祇園四条駅」より徒歩3分/京阪「三条駅」より徒歩5分/阪急「河原町駅」より徒歩5分

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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