フリーモント・イーストの元気なフードトラック・イベント
このところじわじわと増えつつあるフードトラック・イベントですが、中でも今年3月から始まった
月いちイベントの「Vegas StrEats!」は、コドモからオトナまで、毎回たくさんのフードトラックファンを集めています。
ダウンタウンといえば、ラスベガスの歴史を語る時にははずせない「フリーモント・ストリート」がありますが、
ラスベガス大通りをはさんで西側には、ご存知「フリーモント・エクスペリエンス」(アーケード天井の電飾ショー)が作られていて、
毎日たくさんの観光客の方々が訪れる場所となっています。
そして、大通りを渡った東側一帯「フリーモント・イースト」のエリアは西側の華やかさとは対照的に、
時が止まってしまったようなレストランや小さなモーテルなどが集まっていて、
治安もお世辞にもいいとは言えないエリアです。
それがここ1-2年で大分様子が変わってきているんですね。
ローカルを惹きつけるイベントがどんどん増えてきています。
そんなフリーモント・イーストで行なわれている「Vegas StrEats!」は、毎月1回土曜の夕方6時から深夜2時までのイベント。
もともとパームツリーが並ぶ歩道があり、その一画をフェンスで仕切って会場にしています。
先月訪れた時は6時を少し回ったくらいだったのですが、すでに長蛇の列でした。
入場は無料。
場所柄、入り口ではセキュリティスタッフによるIDの確認と所持品検査があります。
「ナイフとかアブナイものは持ってないね?」とか聞かれるんですが、検査はわりとあっさりしてます。この日はフードトラック9台と、ストリートウェアやタトゥーのお店が数軒。そして携帯電話販売店の宣伝ブースなど。
広い場所ではないので、夜遅くなるにつれて人ごみは膨れ上がりますが、早い時間はちょうど良い込み具合。
つまり、夕食・デザート・コーヒー、すべてフードトラックで楽しめてしまいます。
歩きながら食べるもよし、地面に座って食べるもよし。
この時間はコドモたちを連れた家族連れもたくさんみかけました。
いわゆる「グラフィティ」です。
一心不乱に取り組む青年。
ブラシから繰り出される色が少しづつ形を作っていくのを見ているのは、なかなか面白いです。
「グラフィティ」ってたいていの場合、あまりいいイメージがないと思います。
ラスベガスでも今年の春頃レッドロック・キャニオン(自然保護地区)のトレイル内で、
ペトログリフの刻まれた岩にグラフィティが描かれていたのがみつかって大きな問題になりましたが、
こんな風に、描きたい人に自由に描いてもらえるキャンバスを用意する機会をどんどん作ったら、
非常識きわまる描き手も減るんじゃないかと思ったり。
DJやストリート系パフォーマーに混ざって「KORABO」 というグループが登場しています。
これは、地元の和太鼓のグループ。
お腹の底まで響き渡るような力強い太鼓のパフォーマンスは、
思わず立ち止まってじっと見入る人たちも多かったですね。
マスメディアの話題にのぼることも頻繁になったストリートイベントですが、
この日はテレビ局のニュースチャンネルの取材も入っていました。
この「Vegas StrEats!は、いくつもあるイベントのひとつですが、
こういった小さなイベントが徐々に成熟していき、この辺一帯がもう少し足を踏み入れやすい場所になることで
(たとえば、周辺の住民とイベントとの共生がうまくいって治安も向上するとか)
地元コミュニティだけではなく、観光客も呼び込めるアトラクションに育ってほしいと思っている人は少なくないないはず。
私もどんどん参加して応援していくつもりです。
■これまでの関連記事
○ラスベガスのフードトラック、おいしく楽しく人気上昇中! [ Apr. 2011 ]
○ラスベガスのフードトラック事情 [ Feb. 2011 ]
筆者
アメリカ・ネバダ州特派員
石川 葉子
ラスベガスに来て20年ちょっと。ローカルツアーオペレーター出身のフリーランスライターです。
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