未だに慣れないイタリアの習慣

公開日 : 2014年08月25日
最終更新 :
筆者 : ピッパ

皆さん、こんにちは!

日本はお盆休みの後、残暑の中、昨日の近畿地方では強烈な雨が降り、避難勧告が出された地域もあったと聞きました。ここ、ラ·スぺツィアでも、今週の初めに雨がたくさん降り、肌寒かったのですが、昨日あたりから暑さが戻ってきました。そして、今日外出した時には、街はバカンスから自宅へ戻って来た人たちで賑わっていました。

さて、"住めば都"、"郷に入れば郷に従え"などと言いますが、私は、かれこれイタリアに何年も住んでいて、かなり順応性はある方だと思いますが、未だにイタリアの習慣になれないことがいくつかあります。

それは、"土足で家中を歩く"、"水道の水を飲む"、"日焼け"です。

決して、潔癖症でもなんでもありませんが、土足で家を歩かれると、たまったもんじゃありません。でも、時々自宅でホームパーティーをするときには、大人数の場合、全員にスリッパを準備することができず、結局土足ですることになります。残念ながら終わった後、モップで床を丁寧に掃除するしかありません。(苦笑)

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水道の水は、日本のお水とは違い硬水なために、例えば、パスタを茹でるときに、水道水で熱湯を準備すると、沸騰した時には、真っ白くなります。それを見ると、なかなか普通に飲む勇気が湧いてこないですね。

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それから、日焼けです。

イタリアや、ヨーロッパ各国、アメリカでもそうですが、現在、夏は日焼けをするのが常識になっています。美白という言葉は日本や、アジア系の民族だけに通じるようです。

それは、昔から"色の白いは七難を隠す"と伝えられている通り、一般の日本の男性は、お肌の白い女性を好む傾向にありますし、その上に、日本の女性も白人の憧れが密かにあるのではないでしょうか?

私は、日焼けは大の苦手で、もともと色白で日焼けしても真っ赤に焼けて、水膨れになって、その後のお肌のトラブルのケアーに耐えなければなりません。今でも日本から基礎化粧品を持ってきて使っています。イタリアに住み始めた頃には、日焼け用のクリームは沢山売っていましたが、日焼け止め用はほとんどありませんでした。

それでも、約100年前までイタリアは、貴族制度で、貧富の差が激しく、日焼けする人は、外で肉体労働をする貧しい人たちだけと考えられていました。レースの日傘を差して貴族夫人が歩いている、当時の時代の絵画を美術館でもよく見かけられます。

戦前のころは、海辺のビーチでバカンスを楽しむことが、貴族や大富豪の間で流行になり、海辺に別荘を購入し、プライベートの船でクルージングや超高級ホテルに泊まって過ごすというスタイルが一般人の夢や憧れになりました。

戦争中は、健康的で強い兵隊を育てるために、色黒のたくましい若者がカッコイイと思われる時代でした。

戦後も日焼けイコール健康的な体のイメージは深く定着し、現在の超お金持ちは、あちこちの国でヴァカンスを楽しむので、年中日焼けをしています。

したがって、"日焼けをした人"とは、バカンスができる人、すなわち、お金に余裕がある人!また、健康である人!と考えるようになり、私のように、夏でも日焼け防止のためにUV効果のある長袖を着て、色白だと、単純すぎますが、貧乏人か、重病人と思われるのです。(苦笑)

日傘を差して街を歩くと、雨降ってないよ!と言われてしまうし、色白だと、モッツァレラチーズみたいだね!とからかわれてしまいます。もう何を言われても慣れましたが、あんまりうるさいので、夏はファンデーションをランナウエー♪でお馴染みのシャネルズ(例えが古いですか?!笑!)みたいにはならないように、ワントーンだけ濃い色を塗っています。

帽子をかぶるとなると、普段の服装がどうしてもカジュアルになり、その上、髪に帽子の型がついてしまい、ヘアースタイルが上手く決まらないので、よっぽど日差しが強くない限り、正直あまりかぶりません。

でも日差しが厳しいので、春ごろからサングラスは常にしています。

本音は、海が大好き!もし、綺麗な小麦色に日焼けができて、その後、シミにならずにもとの肌に戻ることができたなら、私も彼らのように、海に行って思いっきり泳いでバカンスを楽しみたいですね。

ケイコ♫

筆者

イタリア特派員

ピッパ

イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。

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