ラ・スぺツィアを含むリグーリア州の名物、クリスマスのスイーツといえば?パンドルチェ

公開日 : 2014年12月21日
最終更新 :
筆者 : ピッパ

皆さん、こんにちは!

普段でもショッピング好きな私ですが、この時期になるとさらにフル回転し、昨日お財布に50ユーロを入れたはずなのに、今日になるともうほとんどない状態です。(苦笑)

お財布のひもがゆるゆる状態です。でも、街を歩くと欲しいものがたくさん出てきますね。だからこの時期は一歩外出すると危険なのです。だったら、お財布にお金を入れなければお買い物をすることもないのでは?!と思い、一度20ユーロだけ入れて、外出しましたが、そんな時に限って、どうしても欲しいものが見つかってしまい、結局、クレジットカードで買ってしまう始末。(効果なしでした。苦笑)

でも、クリスマスのプレゼントを買わないといけない家族や親せきのために毎日何にしようかなあとウロウロしています。

さて、今月のもう一つのお題はクリスマスケーキ。

残念ながら、イタリアではクリスマスケーキを食べる習慣はなく(クリスマスケーキというのも売ってることは売っていますが)代わりに大きな菓子パンをクリスマスの日の4週間前くらいからほとんどのイタリアのご家庭でコルネットやビスケットのかわりに食べられます。

その名を、パネットーネとパンドーロです。

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パネットーネ(意味は大きなパン)は、ミラノ生まれ、ブリオッシュの生地で作り、レーズン、プラム、オレンジピール、ドライフルーツを刻んだものを混ぜ込んで焼き上げた、柔らく甘いドーム型の大きな菓子パンのことです。

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パンドーロ(意味は黄金のパン)は、ヴェローナ生まれ、上から見れば8つ星の形をして、色は、黄色(金色)で味はバニラの風味がほのかにします。小麦粉、砂糖、卵、バター、カカオバター、酵母で、お菓子を作る基本の材料ですが、パネットーネのようにレーズン、ドライフルーツは入っていません。シフォンケーキのようなライトな感覚で粉砂糖をかけて食べられます。(でも、やっぱり菓子パンなのです。)

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最近では、チョコレート入り、レモンのクリーム入りなど、アレンジのパネットーネやパンドーロが登場しています。パンドーロはスポンジの代わりとして、生クリームのホイップやフルーツをトッピングしオリジナルケーキを作ったりします。大きさは、1キロから800グラム、750グラム、500グラム、子供用に100グラムのミニサイズも売っています。

気になるお値段は、高いメーカーさんは、ビッフィ、トレマリエで、だいたい15ユーロから20ユーロ程度です。

普通のランクのメーカーさんは、バウリ、モッタ、メレガッティ、マイナ、バロッコ、ダルコッレで、だいたい5ユーロから8ユーロまでです。

でも、至る所のスーパーでクリスマス前から安売りをされるため、値段が若干変わります。

スーパーのオリジナルメーカーのもあります。

お菓子屋さんのはさすがにお高め。内容にもよりますがお値段は15ユーロから25ユーロぐらい。ただ、日持ちがちょっと短めです。

イタリアは、お世話になった方や、親せき、家族にパネットーネやパンドーロをプレゼントする習慣があります。もっと豪勢にプレゼントされる方は、パネットーネ(パンドーロ)にパスタ、コテキーノ、レンティッキエ、スプマンテ、チョコレート、クッキー、チーズなどが入ったパック物が大人気です。

私は、実は、パンドーロ派なのです。

うちの人生の相方は、パネットーネ派。

だから、我が家はどちらも買います。

12月中の朝食には必ず、パンドーロを8等分にし一切れ食べます。

これがとっても美味しいのです。朝から幸せを感じます。

午前中に歌の仕事がある時には特にガッツリ食べていきます!

個人的には、コーヒーよりもお紅茶と頂きます。

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さて、ラ・スぺツィアを含むリグーリア州では、パネットーネによく似た、パンドルチェ(意味は、甘いパン)というお菓子があり、やっぱりこの時期に食べられます。

パネットーネとパンドルチェ(パネットーネの偽物ではありませんので悪しからず。笑)はどちらが先に生まれたのかどうかはわかりませんが、リグーリア州の州都のジェノヴァ生まれで、その昔、ジェノヴァがたいへん栄えていた頃、当時の総監で、お菓子好きだったアンドレアドリア氏が船の上で仕事をする人たちのためにと栄養抜群のお菓子のコンクールを企画し、見事優勝したお菓子がこのパンドルチェだっだそうです。だから別名船乗りのパンとも、パンドルチェジェノヴェーゼとも言われています。その後、このお菓子が市民にも伝わり、ジェノヴァの妻たちは、船の長旅で毎日家に帰ってこれない愛しい夫のために、この手作りパンドルチェを沢山作って持っていかせたそうです。

そして、クリスマスの時期になると、妻たちはさらに特別な手作りのパンドルチェを作り、一切れは貧しい人のためにとっておき、もう一切れは2月3日のサンビアジョの日に食べられました。

またイギリスではジェノアケーキとして有名でもあります。

フォカッチャの生地(さすが、リグーリア!)で卵、ハチミツ、バターを混ぜ合わせ発酵させた生地に干しぶどう、松の実(これもリグーリアっぽい!)、バニラ、オレンジエッセンス、フェンネルシードが入っています。(バジリコはさすがに入ってません。笑)

だから、リグーリア州では、フォカッチャの部類にされています。

私も食べてみましたが、パネットーネより、ちょっとサクサクしているクッキーに近い感じでした。

この時期にイタリアへ来られる方はぜひ、食べくらべをしてみてくださいね!

日持ちがしますので、お土産にも最適ですが、ただ大きいためにスーツケースには入りませんので手荷物になります。

(12月のお題より"クリスマスケーキ")

ケイコ

筆者

イタリア特派員

ピッパ

イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。

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