イタリアの地方選挙。。。

公開日 : 2016年06月13日
最終更新 :
筆者 : ピッパ

皆さん、お久しぶりです!こんにちは!

ここイタリアは、初夏のような天候となり、日も長くなってきました。

そんな中、先日5日日曜日、イタリア全土で地方選挙が行われました。

テレビのニュースや番組では、毎日この話で盛り上がっています。

今回の地方選挙は、天候がよく晴れたので、海へ行く人達で投票率が下がるのでは?!と思われましたが、約63パーセントの投票率でした。

イタリアでは、一般人も平気で政治の話をしますし、特に政治について話しても変わった人に思われたりはしません。

イタリアの選挙運動は、広場やホールで演説をしますが、日本のように選挙カーが市内をスピーカー強にして回ったりはしませんし、電話攻撃も幸いありません。ただ、何気にビラを配ったりしています。至って選挙運動はシンプルです。

ポスターも所々で貼られていますが、日本のように番号に従ってきちっと貼られているというよりも、市のポスターが張れる場所や、電信柱のような所やマンションの壁などに候補者の上に数日後にはまた別の候補者のポスターがべたべたと好き勝手に貼られていて、何が何だか正直わかりません。そしてそのポスターも時々市に登録されていない許可のないポスターも貼られていたりすると、その上から<このポスターは違反です!>の紙が斜めに貼られています。。。(苦笑)

しかし、テレビでは、大統領や議員さんが毎日出ますし、それを物まねするコメディアンがいたり、替え歌を勝手に歌ってみたり、元大統領やその政党などは、独自で政党のテーマソングを作り、さすがイタリア陽気!とかなりやりたい放題ですが、イタリア人は若者も含めて政治にはかなり興味があります。

そんな中、注目されているのが、リグーリア州都ジェノヴァ出身の元コメディアン、ベッペ・グリッロがリーダーの

<五つ星運動(モヴィメント・5・ステッレ)>という名の政党が、メキメキと頭角を現しています。

市長に一発でなるには、得票率が50%を超えなければならず、今回の選挙では、ローマをはじめ、ミラノ、トリノ、ナポリではトップの候補者の獲得投票率50パーセントを超えませんでしたので、それぞれの街で、1位、2位の決選投票を19日の日曜日にしなければなりません。

イタリアの首都ローマでは、トップには女性で弁護士でもある<五つ星運動>のヴィルジーニア・ラッジ候補37歳がなり、ラッジ候補とレンツィ首相推薦<中道左派>のロベルト・ジャケッティ候補の決選投票でラッジ候補が制すれば、初の女性ローマ市長の誕生となります。

ミラノの市長選では、ミラノ万博で代表を務めた<中道左派>のジュゼッペ・サラ候補58歳が僅差で首位、<中道右派>のステファノ・パリーシ候補が2位で決戦投票します。

トリノでは、<中道左派>の現市長ピエーロ・ファッシーノ候補がトップですが、2位に<五つ星運動>のキアラ・アッペンディーノ候補が32歳の若さで僅差で追っています。

ところで、このファッシーノ候補は、以前まだベッペ・グリッロがコメディアンとして活動をしながら、イタリア全土の広場で独断で演説をし、当時の政治の批判をしていた頃には、<コメディアンが何を言っているんだ!>と嘲笑って、<そんなに批判をするなら、きちっと政党を持ちなさい!>と余裕の上から目線だったのが、その後、若者たちの支持を受け、正式に政党を立ち上げ、今回このベッペ・グリッロ政党候補と一騎打ちをする羽目になりました。

ナポリでは、左派の現市長ルイジ・デ・マジストリス候補がトップ。<中道右派>ジャンニ・レッティエーリ候補が2位で決選投票します。実は5年前もこの二人は決選投票し、当時はトップにはレッティエーリ候補でしたが、決選投票でマジストリスが勝利になりました。

私は、イタリア人と結婚しましたが、国籍は日本のままですので、選挙権はありません。でも、イタリアに在住している一外国人として特にどこの政党を支持しているというわけではありませんが、イタリア政治にはとても興味があります。イタリアという国が少しでも良い方向へ改善できるように、市民の代表者たちには頑張って欲しいと陰ながら思っています。

ですので、この時期にイタリアへ旅行に来られるときには、広場にテントが張ってあったり、壁にポスターが張られていたりしています。ひょっとしたら街を観光中、偶然にビラを配布されるかも知れませんが、興味がなくても嫌がらないでくださいね。

ケイコ

筆者

イタリア特派員

ピッパ

イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。

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