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ドイツ/ライプツィヒ特派員ブログ シェ-ファ-玲子

ドイツ・ライプツィヒ特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

山と自然がいっぱいの南チロル。毎年多くのバカンス客が訪れます。

その一角であるヴィンシュガウ地方にある小さな村、ナトルンスに小さな教会がひっそりとたたずんでいます。

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聖プロクルス教会。教会の建築は7世紀にさかのぼるといいます。

また、このプレ・ロマネスク教会に描かれた壁画は非常にすばらしく、一見の価値があります。


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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)

小さな教会内部の壁画にはところ狭しと描かれたフレスコ画でいっぱい。とくに壁画の下の部分は、7〜8世紀に描かれたもので、ドイツ語圏では最古のフレスコ画といわれています。

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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)

とりわけこの壁画は、ブランコに乗った聖人を表していてとても愉快です。

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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)

この聖人は教会の名前にもなっている聖プロクルス、もしくはダマスクスから逃避した聖パウルのことを描いていると言われています。




動物の絵もまたかわいらしい。


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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)



壁画の上の部分は、教会増築時に描かれたもので、14世紀頃に描かれたゴシック絵画。

当時その壁画を作成する際に、もともと描かれていた下の部分を、すべて白く塗りつぶし、その上にもゴシックの壁画が描かれていたそうです。

その後16世紀にはさらにゴシック壁画をもすべて白く塗りつぶされたそうです。

それを、専門家のすばらしい技術で修復し、下にある壁画を再び浮き出すことができたそう。

さらに、壁画の下の部分については、ゴシック壁画をはがし、もともとあった古い壁画が再び日の目をみることになったとのことです。

そのはがされたゴシック絵画は、隣接する博物館に展示されています。




ところで、現在私たちは新型コロナウイルスの感染に悩まされていますが、ヨーロッパではペストの流行というものが歴史上存在しました。そのペストによる犠牲者の集団墓地がこの教会周辺で発見されているとのこと。また、壁画上部のゴシック絵画には、マリアとイエスが人々をペストから守る様子が描かれています。ここにある矢印がペストを表しています。

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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)

コロナ禍の今、ペストの収束を神に祈った痕跡のあるこの教会を訪れたのも、なにか奇遇な思いでした。

コロナが収束して、南チロルに行かれる際には、ぜひ訪れていただきたい教会のひとつです。




■St. Prokulus Kirche

・住所: Sankt Prokulus-Str.1a l-39025 Naturns

・Tel.: 39-0473673139

・見学料(博物館入館料も含む): €6

・開館時間: 6月25日〜8月31日、木・日曜 10:00〜12:30、14:30〜17:30

※ただし、コロナの影響か、私が訪れたときは日曜日しか開館していませんでした

9月1日〜10月30日 火・木・日曜日 10:00〜12:30、14:30〜17:30





2020年8月10日

新型コロナウイルスが収束したら行っていただきたい、ライプツィヒのグルメレストランを紹介します。

ライプツィヒの町なかから少し北に位置するゴ-リス地区。

ゴ-リス城やシラ-ハウスといったライプツィヒの観光名所もある地域です。

この地区にはいつくかのグルメレストランがありますが、そのうちのひとつがDrogerie(ドロゲリ-)。ドラッグストアーという名のレストランです。

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建物自体は古く19世紀初めに建てられたもので、当時はその名の通りドラッグストア-だったそうです。

そのあと持ち主が変わり、1998年には大がかりな改装が行われ、当時のレトロな要素を残したレストランに変身しました。
外観もとてもすてきです。




週末は予約をしないとなかなか入れないグルメレストランですが、比較的空いている平日に行ってみました。

店内は、こじんまりとしてレトロな雰囲気を残した居心地のいい空間。

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奥には冬場は暖炉に火がともり、ゆったりとした時間が流れる感じです。

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さて、料理はまず前菜のラムの背肉のローストアボカドにベリー系のソース。


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そして私のメインはビーフ煮込みにゼンメルクヌーデル。赤ワインとキノコノソース。



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主人のメインは鶏肉の生ハムとチーズ詰めとタグリアテラ。

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全体にあっさりとした味で、塩も控えめなお料理です。



メニューは毎日変わるようで、提供されるお料理はスープが2種類、前菜2種類、メインが5種類というふうに種類多くありませんが、新鮮な素材を使った料理です。

値段はメイン料理でひと皿だいたい€30前後と、さすがはグルメレストランのお値段ですが、それぞれ好きなものを組み合わせて、コ-ス料理にすることも可能で、そうすると少しリーズナブルになります。



ウエイターもとても感じのいいサービスを提供してくれました。



レストランの2軒隣は、観光名所のひとつのシラーハウス。近くにはゴーリス城やローゼンタールという公園もあります。

コロナが収束してライプツィヒに来られましたら、ゴーリス地区へ観光に来られるついでに、さなグルメレストランDrogerieですてきな夜はいかがでしょうか?



■Drogerie Leipzig

・住所: Shillerweg 36

04155 Leipzig

・Tel.: 0341-22286466

・営業時間: 月〜木 18:00〜、金〜土 17:30〜

・定休日: 日曜



・最寄りの駅: 市電4番Am Mückenschlösschen下車すぐ(中央駅から5つ目の停留所)






2020年7月25日

ライプツィヒにある「グラッシ-民族学博物館」。この博物館は、日本の貴重な作品もいくつか所蔵しています。

それらの多くは、ライプツィヒの医師ハインリッヒ・ボ-ト-・ショイベが1877-1882年の間、京都滞在中に収集したもので、のちにこの博物館が購入したものです。

これらのコレクションの中に一枚の貴重な屏風があり、このたびその修復を終え、特別展「生活の光景 日本の屏風とその歴史/物語」にて初めて公開されています。



まず、特別展に入ってすぐの部屋では、このショイベの収集した物品などが展示されています。

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撮影:2020GRASSI Museum für Völkerkunde zu Leipzig © SKD, Foto: Kevin Bress


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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)




そして、隣の部屋の奥の方に屏風が立っています。


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撮影:GRASSI Museum für Völkerkunde zu Leipzig © SKD, Foto: Angelica Hoffmeister zur Nedden



この屏風の作者は不明ですが、京都の四条通でにぎわう舞台娯楽の様子など、当時の生活の光景が描かれています。



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撮影:GRASSI Museum für Völkerkunde zu Leipzig © SKD, Foto: Adrian Sauer


なかでも注目されるのが、屏風の左上の舞台で踊っているのが女歌舞伎であるということ。歌舞伎は1629年以降は男性のみが可能となったそうですので、この屏風が描かれたのは17世紀前半に限定されることになります。



そこに描かれている観客はお弁当を食べながら鑑賞していたり、籠を運ぶ男はサロンパスのようなものを足に張っていたりと、細かいところに目をやるととても興味深いです。

さらに、屏風に描かれている当時の品々のうち、いくつかは実際にショ-ケ-スに展示されているのもとてもわかりやすい演出です。

たとえば、お弁当箱やヒョウタンなど。

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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)



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撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)


また、入口の部屋に戻りますが、19世紀のお土産写真というものも展示されています。

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撮影:GRASSI Museum für Völkerkunde zu Leipzig © SKD


これは、旅行者用に西洋の写真家がスタジオなどで撮影したもので、架空の日本像を作り上げていたものです。またそういった写真の中で、屏風が小道具として重要な役割があったのでした。



ちなみに、この屏風の修復は、東京文化研究所と共同で行われたそうですが、実際に屏風の修復に携わったグラッシ-博物館の修復家のお話によると、日独の修復文化の違いが大きかったそうです。

例えば日本の修復は、伝承されてきた方法に従ってオリジナルに忠実に作品を製作するもので、それは無形文化遺産のひとつに数えられます。

それとは逆にヨ-ロッパやアメリカ合衆国では、作品に残るかつての使用痕跡を残すことが、修復の基本となっていて、そういった痕跡は場合によっては歴史の変遷を暗示するものになり、またその歴史は作品の由来にも関連してきます。そのため、あらゆる構成部分をできる限り保存し、補修しないことをめざすのだそうです。


そのほか、屏風を作る道具や、日本の伝統的な工具なども合わせて展示されています。

このようにひとつの屏風を基に、さまざまな分野へと興味深い展示が行われています。




特別展「生活の光景 日本の屏風とその歴史/物語」は、来年2021年1月17日までライプツィヒのグラッシ-民俗学博物館にて開催中です。

日本語による解説もありますので、どなたでもお楽しみいただけますよ!

日本からドイツに旅行できるようになりましたら、ぜひご覧くださいね。

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■グラッシ-民俗学博物館(GRASSI Museum für Völkerkunde zu Leipzig)

・住所: Johannisplatz 5-11

04103 Leipzig

・開館時間: 10:00〜18:00

・休館日: 月曜

入場料:€8(17歳以下無料)

※毎月第一水曜日は入館無料

・アクセス: 中央駅より市電で一駅のAugustusplatz より徒歩2分






2020年7月12日
2020年7月 5日
2020年7月 2日
2020年6月27日
2020年6月20日
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  • 特派員プロフィール
  • ライプツィヒ特派員

    ライプツィヒ特派員
    シェ-ファ-玲子
    2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。その前は12年間ベルリン、そして学生時代はミュンヘンに留学していた神戸生まれの関西人。日本でも神戸のドイツ総領事館に勤務するなど、ずっとドイツと関わってきた。ドイツ移住後は謀テレビ局ベルリン支局にて2017年秋まで勤務。現在はライプツィヒにてフリ-ランスと主婦業に従事している。個人ブログ「ライプチヒで独逸日記」もよろしければご訪問ください! お問合せ・ご連絡はこちらまで。 DISQUS ID @disqus_vXOimP5ytn

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