創立275周年を迎えた、ゲヴァンドハウス・オーケストラ
音楽の都であるライプツィヒ。その象徴的な存在の一つがゲヴァンドハウスオ-ケストラです。日本公演も頻繁に行われていますので、ご存知の方も多いかと思います。かつて世界オ-ケストラ・ランキングでベルリンフィル、コンサ-トゲボウ、ウイ-ンフィルに次いで第四位にランキングされたこともある名門オーケストラ。歴史は古く今シ-ズンは創立275周年を迎えました。
歴史をさかのぼると、1743年に商人や貴族によって設立された民間の演奏組織というのが起源で、最初は16人の音楽家でスタ-トしたそうです。1781年にはオ-ケストラの本拠地として、織物商館の中にコンサ-トホ-ルが作られました。織物商館のことをドイツ語でゲヴァンドハウス(Gewandhaus)といいます。これが、オ-ケストラの名前、「ゲヴァンドハウス」の由来です。
当時のライプツィヒはすでに見本市の町として栄えており、この織物商館は布地商人のための見本市会場だったそうです。
その後1884年からは今のベ-ト-ベン通りに移築しましたが、第二次世界大戦で空襲の被害を受けて消滅。東ドイツ時代はしばらく会議場を仮の本拠地としていた時期を経て、1981年から現在の建物となりました。
また、1838年には、当時忘れ去られていたバッハやヘンデルの曲の演奏にも従事したことは重要な功績です。とりわけここゲヴァンドハウスにおいては、シュ-ベルトのシンフォニ-ハ長調1839をシュ-ベルトの死後初演したことが、音楽史上大変重要な史実のようです。そのほか、ロマン派の傑作の多くが、メンデルスゾ-ンによってゲヴァンドハウスで初演されました。さて、創立275年を迎えたゲヴァンドハウスオ-ケストラ。それに合わせて新しい常任指揮者が就任しました。かつて小澤征爾さんが長く常任指揮者をつとめられた、名門ボストン交響楽団からやってきた若きマエストロ、アンドリス・ネルソンスです。ちなみに、ゲヴァンドハウスオ-ケストラの常任指揮者のことをドイツ語では、第21代ゲヴァンドハウスカペレンマイスタ-(Gewandhauskapellenmeister)といいます。
この画像は中央駅に大きく掲げられてるものです。
また、ゲヴァンドハウスの建物も、一面ネルソンス歓迎ム-ドいっぱいです。
2017/18年の今シ-ズン(ゲヴァンドハウスオ-ケストラのシ-ズンは9月から翌年の6月までです。)は、2018年からの後半のみネルソンス自身がタクトを振る演奏会が行われますが、来シ-ズンは前半からもっと頻繁に聴く機会があると思われます。
それから、ドイツでは珍しいのですが、日本では年末恒例のベ-トーベンの第九が、ライプツィヒでは年末に演奏されます。もちろんオーケストラはゲヴァンドハウスオ-ケストラ、そしてゲヴァンドハウス合唱団、オペラハウス合唱団と共に、12月29-31日の3回演奏されます。ゲヴァンドハウスの演奏会チケットは、通常毎年6月1日よりインタ-ネット、電話、チケットカウンタ-で予約がスタ-トとなります。
・チケットカウンタ-: 月-金 10-18時 土 10-14時
演奏会開催日は20時まで
当日チケットは、開演1時間前から販売
*夏休み期間(7月初めから8月末): 月-金 10-15時のみ
・チケットホットライン(Tel.+49 341 1270-280): 月-金 10-18時
土 10-14時
・インタ-ネットwww.gewandhausorchester.de. .チケットは当日チケットカウンタ-でピックアップできるほか、PRINT@HOMEを選ぶと自分でプリントアウトすることも可能。
それから、子供は半額、学生(29歳まで)は20%割り引きになります。
また、開演30分前に残っているチケットは、学生なら3-10ユ-ロで購入できますよ!当日チケット売り場で学生証を提示してくださいね。ライプツィヒに来られる音楽ファンの方は、是非一度ゲヴァンドハウスに足を運び、重厚な響きを味わっていただきたいです。
Gewandhaus zu Leipzig
Gewandhauskasse
Augustusplatz 8
04109 Leipzig
Tel.+49 341 1270-280
Fax +49 341 1270-222
筆者
ライプツィヒ特派員
シェーファー 玲子
2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。現在はライプツィヒにてフリーランスと主婦業に従事している。
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