ドイツのロックダウンは少し緩和措置があるものの、3月28日まで延長へ!そして今後の方針も決まりました。
このところ変異株による感染割合が増加し、新規感染者数が再び増加傾向にあるドイツ。今月2021年3月7日までのロックダウンをどうするのか、3日にメルケル首相と州首相との話し合いがもたれました。
今回も長時間に及ぶ話し合いはかなり難航した模様で、メルケル首相の記者会見があったのは夜遅い時間でした。
結局のところ、ロックダウンは基本的には今月28日まで延長ということになりました。
ただ、私的な集まりについては規制が少し緩和されました。
これまでは、自らの世帯ともうひとりまでに制限されていましたが、3月8日以降は、自らの世帯及びもう一世帯に属するものによる合計5人までに制限されるということになりました。
また、過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が35人以下の地域は、自らの世帯と別の世帯に属するものによる最大10人まで可能となります。
目下のところ、第1段階として理髪店と学校の再開が行われていますが、感染状況次第で、3月8日からは以下段階的に規制緩和が行われる見込みです。
1. 第2段階
ドイツ全国の書店、生花店、園芸店などの再開。これらは売り場面積の広さで顧客数が規定されています。
以下は各州および地域ごとの措置となります。
2. 第3段階
a. 過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が安定して50以下にとどまっている場合
・小売店の再開(売り場面積によって顧客数が規定されます)
・博物館、美術館、動物園、植物園、歴史記念館の再開
・屋外での接触をともなわないスポーツ(最大10名)が可能
b. 過去7日間の人口10万人当たりの新規感染者数が100以下で安定もしくは減少している場合
・入店予約をするかたちで、小売店の営業が可能
・事前予約を行うかたちで、博物館、美術館、動物園、歴史記念館の再開
・野外のスポーツ施設で、最大二世帯からなる5人までの個人スポーツが可能。子供は、20人までのグループスポーツが可能。
3. 第4段階
第3段階に入った地域で
a. 過去7日間における人口10万人あたりの新規感染者数が第3段階開始から14日間にわたって安定して50以下にとどまっている場合
・野外飲食店の再開
・劇場、コンサートホール、オペラハウス、映画館の再開
・屋内で接触をともなわないスポーツおよび屋外で接触をともなうスポーツが可能
b. 過去7日間における人口10万人あたりの新規感染者数が14日間にわたって安定して100以下または減少している場合
・事前予約を行うかたちで野外飲食店の再開。複数世帯が同テーブルにつく場合は、迅速検査を同日に行う必要がある
・当日に迅速検査を行った人に、劇場、コンサートホール、オペラハウス、映画館の再開
・迅速検査を行うことを条件として、屋内での接触をともなわないスポーツが可能
4. 第5段階
第4段階に入った地域で
a. 過去7日間における人口10万人あたりの新規感染者数が第4段階開始から14日間にわたって安定して50以下にとどまっている場合
・屋外における50名までのイベントが可能
・屋内での接触をともなうスポーツが可能
b. 過去7日間における人口10万人あたりの新規感染者数が第4段階開始から14日間にわたって安定して100以下または減少している場合
・小売店の再開(売り場面積によって顧客数が規定されます)
・屋内で接触をともなわないスポーツ、屋外で接触をともなうスポーツ(検査不要)
ただし、いずれの段階においても、過去7日間における人口10万人あたりの新規感染者数が3日連続で100を超えた場合、3月7日まで有効であった規則が再び有効となります。
ワクチン接種については、3月末あたりから、ワクチンセンターだけでなく、開業医の診療所においても接種が行われるようになります。
さらに、コロナ迅速検査が段階的に実行されます。たとえば、
・学校、保育所の職員と全生徒が、1週間に1度無料で迅速検査を受けられるようにする
・企業の従業員についても1週間に少なくとも1度、無料の迅速検査を受けられるようにする
・無症状の国民は、1週間に少なくとも1度、迅速検査が受けられるようにする
また、引き続きホームオフィスが奨励され、国内外での不要不急の旅行は控えるよう呼びかけています。
以上のように、かなり細かく規定されました。具体的な数値で規定されていますので、自分が住んでいる地域がいまどの段階にいて、今後の見通しがどうなのかがわかりやすくなりました。
これまで掲げていた、過去7日間における人口10万人あたりの新規感染者数35以下になれば緩和ということは、さすがに厳しいということで今回はもうこの35は基準にはならなくなりました。
それでも、飲食店、ホテル業界、文化、催しについての緩和は今回規定されず、3月22日にあらためて協議されます。
筆者
ライプツィヒ特派員
シェーファー 玲子
2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。現在はライプツィヒにてフリーランスと主婦業に従事している。
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