プー・カントリーの散歩道

公開日 : 2006年09月10日
最終更新 :
プー棒投げ橋.jpg

 イギリスにはパブリック・フットパス(Public Footpath)という公共遊歩道が国中整備されています。イギリス人の週末のすごし方のひとつに「散歩」というのがあるのですがその時に大活躍するのがこのパブリック・フットパス。郊外の村や町から気持ちの良い田園地帯の散歩を気軽に楽しめます。道に迷わないようにパブリック・フットパスの標識がたくさん出ています。

そして今回ご紹介するのはハートフィールド村(Hartfield)。

 この名前でピンと来る方はかなりのマニア。そうハートフィールドはクマのプーさんゆかりの小さな村です。村の郊外にはお話の舞台となった森や丘が広がっています。現在は村や森を合わせてプー・カントリーと呼ばれています。1926年に初版が発行され、今年は生誕80周年。村中大騒ぎでお祝いかというとそうでもなく、ひっそりと80年前とほとんど変らない姿で僕たちを迎えてくれるのがうれしいですね。村にはパブが二軒にスーパーが一軒。典型的な南イングランドの小さな村。だからプーさんに興味がなくてもイギリス流のお散歩を楽しむにはもってこいの村なのです。

ではハートフィールド村とプー・カントリーへの行き方を教えましょう!

1.ロンドンから電車で1時間のイースト・グリンステッド(East Grinstead・ビクトリア駅発)

  またはタンブリッジ・ウェル(Tunbridge Well・チャリングクロス駅発)まで行く

2.291番のバスに乗る(時刻表はこちらから)。どちらの町からも20分程度。

  バスは1時間に1本なので帰りのバスの時間をしっかりと調べておくこと

3.バスの車窓からのんびりとイギリスの田園風景を楽しむ

4.村に着いたら「プー・コーナー」(プーさんゆかりのお土産屋さん)へ

5.プー・コーナーで無料の地図をもらう

6.村を出ていざプー・カントリーへ

 さて、最初の目的地はプー棒投げ橋です。プーさんたちが橋の上から小枝を投げて遊んだあの橋です。現在は3代目の橋が架かっていますが原作の雰囲気を壊さないように当時の橋を再現させてあるそうです。ここまではゆっくりと写真を撮りながら歩いて40分ほどでしょうか(行きは緩やかな下り)。プー・コーナーから村を離れると道がふたつに分かれています。右側の道をしばらく進むと左手にパブリック・フットパスとプー棒投げ橋(POOH STICK BRIDE)の標識が出ています。標識を頼りに牧草地(僕たちは文字通り羊の横を通り抜けました)を横切り、森の中を歩くと小さな橋が見えてきます。これがプー棒投げ橋。途中小枝を拾うのを忘れずに!大人も子供も楽しそうにプー棒投げを楽しんでいます。

 まだまだ歩けるという人はさらに原作者A.A.ミルンと挿絵作者E.Hシェパードの記念碑がある丘を目指しましょう。そう物語の最後でプーさんとクリストファー・ロビンがお話をするあの丘です。プー棒投げ橋から20分ほどで駐車場。駐車場を抜け道路を越え少し右に進むと再びフットパスが見えてきます。ここからが正念場。がんばって丘を登ると素晴らしい田園風景とプーさんの世界が広がっています。駐車場からは40分ほどでしょうか。記念碑は標識もなく見つけにくいですが頂上付近をがんばって捜すと見つかると思います。ヒントは丘の上のベンチから村のほうへ少しさがったところです。

 気軽に散歩を楽しみたいのならプー棒投げ橋までがお勧め。朝出れば散歩を終えて昼には村に戻れます。お昼はパブで食べられますね。もう少しがんばるという方はぜひ丘の上まで。眼下に広がる美しい風景は疲れを吹き飛ばせてくれますよ。僕たちは村に10時に着いて丘の上で簡単なお弁当を食べて村に戻ったのが午後3時でした。

 ガイドブックにはイースト・グリンステッドからバスと書かれている本が多いように思いますが僕はゲートウェイとしてはタンブリッジ・ウェルをお勧めします。タンブリッジ・ウェルは美しい町で、バスの接続まで時間がある場合に散歩をするにはもってこいですから。この町はまた次の機会に紹介したいと思います。

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