虚構のエリス少年

公開日 : 2007年10月24日
最終更新 :

先週末は、フランスで開催されていたラグビーのW杯決勝でイングランドが南アフリカと対戦して負け、惜しくも準優勝という結果となりました。

ラグビーの母国であるイングランドの敗戦ショックは大きかったようで、地元の人たちはもう、あまり話題にしたがりません。でもその間に僕は、ラグビー博物館に行ってきました。理由は優勝国、南アフリカが授与された「エリス・カップ」というトロフィーにも名が刻まれている、エリス少年の伝説に興味を持ったからです。

Webb-Ellis-Statue-Rugby.jpg

ただ、エリス少年自体は実在の人物だったようなのですが、この伝説自体はあくまで虚構のようです。というのも、エリス少年が生きた18世紀前半の「フットボール」のルールでは、まだ手を使うことは許容されていたから。

ラグビー・ファンたちの間では、むしろラグビーから体全体を使った体当たりや手を使うことを禁止して「骨抜き」した結果、今のサッカーが出来上がったというのが共通の見解となっているようです。

ラグビーが先か、サッカーが先か。言い争っているうちに、突如として生まれたのがエリス少年の物語、ということでした。ちなみにこの本家本元争いをもう少し詳しく調べると、19世紀中頃に、サッカーやラグビーを通して起きた地域や階級間での争いの存在が透けて見えてきます。

museum.JPG

Museum of Rugby

Twickenham Stadium

Rugby Road, Twickenham

TW1 1DZ

www.rfu.com/microsites/museum

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