フィリップ殿下崩御から1週間、バッキンガム宮殿の周辺は
去る2021年4月9日に惜しくもご逝去されたエジンバラ公フィリップ王配。(王配は配偶者の意味です。)あと2ヵ月ほどで100歳を祝えるはずだったので残念ですが、それでも99歳の大往生。
公務に生涯を捧げるエリザベス女王はもちろん子供、孫、ひ孫たちにとっても大切な柱となって王室ファミリーを支えてきたフィリップ殿下は、国民にも人気のある存在でした。
そんな彼への追悼と敬愛を表して、通常ならばたくさんの花やカードなどが王室居城前などに山積みとなるのですが、いまはコロナ感染拡大の予防が最優先。群衆が集まらないよう、王室と英政府が共同で以下の呼びかけをしました。
「お悔みの記帳はオンラインで実施しています。また王室宮殿前に花束を贈る代わりに、エジンバラ公がパトロンとなってきたたくさんのチャリティ団体へ寄付してください」
という昨今、私は一昨日ヴィクトリア駅経由で移動していたので、その駅から歩いて10分ほどのバッキンガム宮殿を通ってみました。
いつもより多めに警察官が配されていたものの、人はまばらで安全な雰囲気。殿下が最期を迎えたのはウィンザー城ですが、もちろんここでもユニオンジャックは半旗になっています。
ゲート前には随所に「ここに花やカードを置いても、すぐに撤去します」という旨の掲示板が立てかけられていましたが、やっぱり置きたい人はいるようです。
警察官たちもそういう人々を阻止することはしません。でも花やカードが山積みになっていないので、掲示板にあるとおり頻繁に撤去しているのでしょう。
白いテントが並んでいるのは、メディア各社のデスク用。
殿下本人が生前希望していた通り、ウェストミンスター寺院での大々的な葬送ではなくウィンザー城チャペルでの親密なお葬式が本日4月16日に執り行われます。70年余にもわたり人生をともにしたエリザベス女王陛下のお気持ちは、いかばかりでしょうか。
第2次世界大戦では海軍で活躍し、長身で若い頃とてもハンサムだったフィリップ殿下。その特異なユーモアセンスもしばしば話題になった彼の存在を失ったことは、多くの国民にも惜しまれています。
筆者
イギリス特派員
小野雅子
在英30年を過ぎました。初めてイギリスへいらっしゃる方にも分かりやすいロンドン観光&文化情報を中心に、イギリス各地やヨーロッパの情報もご案内いたします!
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