コロナでどう変わった?イギリス観光地「海の町とチチェスター」の様子

公開日 : 2020年07月20日
最終更新 :

新型コロナウイルスの発生以降、旅行がキャンセルになるなど、2020年の今年は3月以来出かけること自体が、週末の買い出し以外いっさいなくなりました。それがイギリスでも今月7月からさまざまな規制が緩和され、飲食店やホテルといった各種施設の営業も再開されました。(参照:Gov.UK

それを受けて、わが家でもロックダウン(都市封鎖)後にはじめての日帰り旅行が実現しました。近場で社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)がとりやすい広い空間があるところ、ということで今回はビーチに向かいました。コロナ以降、イギリスの観光地が地方ではどのように変化したのか、現在の様子をお伝えします。

海浜リゾートを有するサセックス州

イギリス国内でビーチといえば、イングランド南東部イースト・サセックス州の観光都市、ブライトン(Brighton)が有名ですが、今回はそれより西に少し行ったウェスト・サセックス州の港町、イースト・ウィッタリング(East Wittering)に行ってきました。

826D9BEE-C622-4D9B-9345-46D52A98FF4E.jpeg

どちらも日本ではあまり知られていないかと思いますが、イギリスにはロンドンから電車で1時間ほどで行けるビーチリゾートがけっこうあります。イースト・ウィッタリングは西に向かう分、3時間弱かかりそうですが、ロンドン南部の郊外クロイドン(参考記事)からは車で1時間半で到着しました。

事前予約が必要なプライベートビーチ

驚いたことに、現在はコロナウイルスの影響で人数、車両に制限をかけるため、予約が必要なビーチが数多くありました。車道にも「Pre-booking only」のような注意喚起をする看板がそちこちに並び、すでに「Sold out」と完売しているところもありました。

こういったところでは、予約なしで行っても帰されてしまいます。実際5月末に再開した当初はまだ周知徹底されておらず、数百人単位で入場を拒否された人がいたようです。(参照記事:BBC News)幸いわが家は事前予約がいらない公共の海水浴場(public beach)を見つけられたのでことなきを得ました。混雑を心配して早朝に出発し9時半には到着したのですが、それでもすでに人手はけっこうあり、時間がたつにつれさらに増えました。

ビーチでもコロナ対策ルールの遵守

イースト・ウィッタリングは最寄り駅のチチェスター(Chichester)から市バスで20分ほどの場所にあり、着いたら徒歩でまわれるこじんまりとした町です。海岸のイースト・ウィッタリング・ビーチまでは中心の時計台から真っすぐに歩くだけなので簡単に到着できます。

7AA9483B-E9D6-436E-AE7C-5BFF2DF0C951.jpeg

ここらの海岸はサーフィンもさかんなようで、通りの商店にはボディスーツやシューズなど、マリングッズを扱うお店が多く並んでいました。カフェやレストランはすでに朝から盛況で、出入口が分けられていたり、屋外スペースにより多くのお客さんを案内したり、店員はマスクをしていました。外の看板人形もこのとおり。

5854FB1B-988E-4AEA-A731-6F95006411AF.jpeg

海岸は土手のようになった歩道があり、観光客に混じって地元民も朝の散歩を楽しむなど、のんびりとしたときが流れていました。イギリスには砂のビーチが少なく今回も砂利浜でしたが、河原小石のように丸くてスベスベなので、砂浜よりむしろ足が汚れなくていい感じがしました。

FBC3BF22-00FE-421F-A894-B09565DA8D55.jpeg

人手もおそらく、ほかの有料ビーチよりも圧倒的に少なそうで、穴場といえそうです。それでも周囲には、社会的距離をうながす標識がそちこちに掲げられていました。

歴史的な大聖堂が見どころのチチェスター

周辺ビーチの拠点駅となるチチェスターは古代ローマ期にさかのぼる歴史があり、町のシンボルであるチチェスター大聖堂の歴史も12世期までさかのぼります。現在個人の信者向けに聖堂は平日のみ開放されていますが、外からあがめるだけでもじゅうぶんに神聖な気持ちになれます。

ACD48D7C-122C-4355-9970-58346D0C14B7.jpeg

となりには秘密の花園のようなしずかな庭園、Bishop's Palace Gardensが併設され、こちらは週末でも開いていたのでそこを散策しました。季節柄、花が咲きみだれとてもきれいでした。

オーダー後は外で待機のアイスクリーム屋さん

この日は見事な晴天で、町のアイスクリーム屋さんもにぎわっていました。お店の外に列ができていたので、また順番待ちかと思いきや、それはすでに注文を済ませた人たちでした。

6C031978-6BA8-468B-95E3-9B56EAE72A84.jpeg

店内はイートインスペースとトイレがロープで閉鎖され、お客さんは商品ができ上がるまで外で待機します。わたしたちも、中にいる店員さんに注文したアイス名を大声で叫ばれるまで外で待ち、無事にゲットしました。

そのあとは町をぐるっと周って帰宅の途につきましたが、さすがはイギリスです。あんなに天気がよかったこの翌日は、朝から終日雨で気温も半分ぐらいまで下がりました。貴重な晴れの日に、ひさしぶりの開放感にひたれたひとときでした。今後、日本との往き来が従来どおり活発化されることを願い、観光が再開されたときの参考にしていただけたら幸いです。

■Bishop's Palace Gardens・住所: Chichester Cathedral, PO19 1RP・アクセス: Chichester駅より徒歩10分・開園時間: 8時から日暮れまで・URL: https://www.chichestercathedral.org.uk/heritage/chichesters-historic-quarter/bishops-palace-gardens

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。