コロナによる営業不振で各社一大セール〜イギリス老舗百貨店まで「ジョン・ルイス・アットホーム」〜

公開日 : 2020年07月25日
最終更新 :

新型コロナウイルスの影響により、今月は老舗の米紳士服ブランド「ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)」が経営破綻するなど、世界的に小売業や飲食産業といったさまざまな分野での営業不振が表面化してきました。

イギリスで経営が悪化した有名ブランド

ここイギリスも例外ではなく、今年(2020年)3月には1953年創設の人気生活雑貨ブランド、「ローラ・アシュレイ(Laura Ashley)」が、翌4月には1993年創設の服飾雑貨ブランド「キャス・キッドソン(Cath Kidston)」が破産しました。どちらも日本に展開しており、花柄をベースにしたデザインは知名度、人気ともに不動だと思っていましたが、内情としては年々売り上げが落ちていたようです。そこへ新型コロナウイルスの感染拡大で客足が落ちたことが影響し、運転資金を調達できなかった、といった顛末でした。(参照:The Guardian

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そしてついに、今月7月に入ってからは1834年創設の「ハロッズ(Harrods)」と1864年創設の「ジョン・ルイス(John Lewis)」、このふたつの老舗百貨店までもが従業員を数百人規模の大量解雇にふみきるというニュースが駆けめぐりました(参照:Mail Online)。そのうち、高級スーパー「ウエイトローズ(Waitrose)」(関連記事)を傘下にもつジョン・ルイスは店舗のチェーン展開をしており、新型コロナウイルスの影響で閉鎖を余儀なくされていた全50店舗のうち、18店舗の営業を再開せず実質閉店させることになりました(参照:Fife Today)。

ジョン・ルイスの家電ホーム用品ストア

ジョン・ルイスにはほかに、家電やインテリア、生活雑貨といったホーム用品に特化した「ジョン・ルイス・アットホーム(John Lewis at home)」という店舗があります。

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イメージとしては家電のない「ザラ・ホーム(zara home)」のような感じで、クロイドン(関連記事)店もありました。ロンドン郊外在住者としては、都心部まで電車をわざわざ乗り継いで出向かなくても、「都会の空気」をまとったおしゃれブランドが並ぶ、重宝する店舗でした。

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入ってすぐはキッチン用品と菓子類、文具があり、中央にカフェ、奥のほうに家電製品が並びました。

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右手にはバス用品、カーテンやベッドカバー、シーツといったリネンを取り扱う広いコーナーがあり、こちらで一式をオーダーメイドをする人もけっこういます。

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少量ですがゲームや玩具、ステーショナリーといった子供向けの商品もあり、とくにゲームのパッケージが海外らしくおしゃれでおすすめです。

今がチャンス、一大バーゲンセール

このように、毎回来店するたびにワクワクさせられていたクロイドン店が、閉鎖店舗のひとつに入れられショックを受けています。閉鎖対象になったアットホーム店はほかに3店で、12店舗中、計4店が営業を再開しないまま閉店します。

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今回紹介したブランドでは、現在どこも大幅値下げの一大バーゲンセールをしています。ローラ・アッシュレイはセールをするために、わざわざ数店舗の営業を再開させています。あの高級老舗百貨店、ハロッズですらセールをしており、キャス・キッドソンが60%オフ、ジョン・ルイスが70%オフ、ローラ・アッシュレイが40〜60%オフとなっています。各店の閉鎖や営業不振はとても残念ですが、セール品を購入して応援するのもひとつの手段かとは思いました。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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