ステイホーム中にトイレ故障「イギリスの水まわり事情」

公開日 : 2021年02月03日
最終更新 :

昨年2020年の春以来、在宅勤務、家庭学習で再び家族全員が24時間一所に集まるようになった今年、2021年のイギリス。もともと学校再開は2月のハーフタームという休み明けを目指していた政府ですが、案の定1月27日の時点で「早くても3月上旬、8日頃」という見通しに修正されました(参照:Stewart, Heather and Weale,Sally. "Boris Johnson hopes schools in England will reopen from 8 March" The Guardian 2021.)。

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よって、一家全員での「ステイホーム」はさらに引き延ばされ、その影響がいたるところに現れ始めました。具体的に言うと家の汚れ具合、光熱費、さまざまな消耗品の減りの早さといったものがありますが、なかでもトイレは酷使し過ぎたのか、先週より流したあとも水がチョロチョロと流れ続け、タンクに水が貯まるまでかなりの時間を要するようになってしまいました。

海外の水まわり事情

海外では在住者だけでなく、旅先のホテルでもシャワーやトイレといった水まわりのトラブルに遭遇しがちです。シャワーの水圧が弱かったり逆に痛いほどだったり、お湯が出ない、あるいは使っているうちに水になってしまったりすることも。

トイレに多いのは流れない、逆に便器の外まであふれて床が水浸しになるといったトラブルです。来英当初、初めて外食をしたパブで入ったトイレが流れず、やはりイギリスの水まわり事情は悪いのか、と心配になりました。

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幸いたまたまだったようで、その後の外出先ではさほど気になることはありませんでした。けれどシャワーのトラブルは多く、いかにも頼りなげな給湯器を使っているためか、真冬の入浴中に突然の断水に見舞われ、3年間で2度も新品に取り換える羽目になりました。

取り換えるたびに水圧が弱くなっていき、シャワーヘッドを交換するなど試行錯誤をしましたが、改善せず。最新の給湯器にはごていねいに「low pressure」なる機能がついていますが、使う機会はまずありません。水温を上げると相対的に水圧はさらに弱まってしまうので、冬はもはや筋のように細い水を必死で全身にかけるしかなく、まったく温まりません。

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バスタブもあるのですが、追い焚き機能がないので浴槽としては使っておらず、いまのような季節は日本のお風呂が本当に恋しいです。特に昨年は1度も帰国が叶わず、実家や温泉といった湯船への懐かしさは募るばかりです。

トイレ修理で工事現場並みの騒音?!

話は戻りわが家のトイレ事情ですが、便座と蓋がすぐに動いてグラグラになる、しまいには便座が割れて便器ごと総取り替え、トイレット・ホルダーも取れる、といったトラブルがこれまでありました。

幸い水が流れないといったことはなく、これまでうまくやってきたのですが、このコロナ禍によるロックダウンでそれも限界に達したようです。冒頭でお伝えしたような状況になり、業者さんを呼ぶことになりました。

が、いつものことですが、わざわざ来てもらってもたいていは「あー、これは新しい部品が必要。また来るわ」と、すぐに帰られてしまいます......。この日もやはりそうでしたが、ひとつ違ったのは彼が去ったあと、とんでもない事態に!

まもなくして、うぉおぉお~ん、と火災警報のような鈍い大きな音が響きはじめました。玄関のドアを開けると外から聞こえるので、訝しみながらも仕方がなく家の中に戻りました。

しかしそのあとも音は止まず、家庭学習中の子供がうるさくて集中できない、と言い始めました。そこでもう一度音の出どころを確かめるべく玄関に行って、はじめて思い当たりました。ひょっとして、2階のトイレでは?と。

案の定2階のバスルームでは、まるで工事現場でドリル音を聞いているかのような騒音が響き渡り、外まで聞こえていたのはなんとわが家からのものでした。水は大丈夫かと水道をひねると、なぜか音は止みました。

けれどずっと出しっぱなしにするわけもいかず、結局再び業者さんに来てもらうまで2時間ほども騒音の中にいなければなりませんでした。

終わらないトラブル

音が止み、ついでに必要だった部品も交換できたので1日で終わってむしろよかった、と安堵したのですが......今度は彼が去ったあと、水が流れなくなりました。

そもそも修理前は時間がかかるとはいえ、時間が経てば再び使うことができたのですが、修理後は完全に使えなくなり、修理前より悪化するという事態になりました(よくあることです)。

しかも、翌日にまた来てくれると言っていたのが結局その日は現れず (よくあることです)、2日間使えずじまいでした。連絡などは一切なく、初日は勝手にハンドタオルを雑巾代わりに使われていたり、これまたいつものことですが、土足で入り込んでくるので通った道は泥だらけなど......

日本とは大幅に異なるサービス基準ですが、海外ではよくあることなので、いつ来てくれても(来てくれるだけマシ)お互い

「ハーイ、調子はどう?」

「サンキューサンキュー」

「じゃ、まったねぇ~」

と、陽気なやり取りをします。それが現地で住まわせてもらっている礼儀と、少しでも快適な暮らしをするためのコツかな、と思っています。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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