プレジデントデーとチェリーパイ

公開日 : 2009年02月20日

最終更新 : 2009年02月20日

筆者 : 佐々木とも子

去る２月16日は、アメリカではプレジデントデーの休日でした。

この日は、別名ワシントンデーとも呼ばれる通り、アメリカの初代大統領である、ジョージ・ワシントンの誕生日にちなんだものです（本来の誕生日は２月22日ですが、現在は２月の第三週を祝日としています）。

これは７月４日の建国記念日ほどではありませんが、アメリカ中で皆が赤とブルーの星条旗カラーの服を着たり、アクセサリーをつけたりしながら、家族でＢＢＱをしたり、ビールを飲んだりしながら休日を楽しむ習慣となっています（アメリカの祝日では、サンクスギビングなどちょっとフォーマルな場合を除き、ほぼ毎回ＢＢＱが出てきます・笑）。

この日にちなんで、今年私は、ロスアンゼルス郊外ヨーバリンダ市にあるニクソン博物館（Richard Nixon Presidential Library & Museum ）に行ってきました。

リチャード・ニクソンは、70年代のアメリカの元大統領で、ウォーターゲート事件への関与で辞任したため、「悪い大統領」というイメージがありますが、一方でベトナム戦争の終結に尽力したり、当時冷戦状態にあった中国との国交回復につとめたりと、平和への活動にも熱心でした。

ちなみに映画「フォレスト・ガンプ」は、この頃の時代を描いた作品で、トム・ハンクス演じる主人公ガンプと、当時の大統領たち、ジョン・F・ケネディ、ジョンソン、リチャード・ニクソンとがホワイトハウスで一緒に握手したり、国家親善のために卓球選手として中国にわたる場面などが描かれています。

ニクソン博物館の敷地内には、ニクソンの生家、墓地があるほか、数々の展示物があります。

私はさほどニクソン自体には興味はなかったのですが、ニクソン自身のことだけでなく、アメリカの60〜80年代の歴史や外交、当時の風物などが分かり、またニクソン以外の大統領に関する展示もあったので、非常に興味深く見学することができました。また、ミュージアムショップにはニクソンに限らず、いろいろな大統領に関する本やグッズがあり、アメリカ土産として手ごろなものがいっぱい！もちろんオバマグッズもありました。

私が行った日は、プレジデントデーということで、特別のイベントとして、ジョージ・ワシントン、エイブラハム・リンカーンなどの大統領のそっくりさんが、入場者たちと一緒に記念撮影に応じてくれる催しがあり、なかなか楽しかったです。またワシントンにちなんで、チェリーパイを無料で配っていましたがこれは早々と売り切れ。

なぜチェリーパイなのか？というと、これはジョージ・ワシントンが桜の木を切ったことを父親に正直に話したら、怒られるどころか逆にほめられたという逸話があるからで、この話の真偽のほどは定かではありませんが、この話によってアメリカ人の頭の中にジョージ・ワシントン＝嘘をつかない人＝チェリー（桜）の木という図式が出来上がっているのは間違いなさそうです。