No. 256: 進化するアート

公開日 : 2016年03月26日
最終更新 :

こんにちは。

さて、、、今日は前回の続きで1月の末に日本に滞在した際に立ち寄った展示会のお話をさせてください。クロノズも凄い!と思ったのですが、今回の展示会、皆さんとても個性的でした。ただ、物淋しくされる展示も沢山ありました。

今私たちが日々使っているものが捨てられるとどうなるかってふと思ったことはありませんか?大切にしている物もいずれは古くなり捨てるという行動は毎日行われている行為です。その際にちょっと寂しくなる気持ち、、、思い出が沢山刻み込まれている物とかもあるのではないでしょうか? 今回の展示会はそんな視点にもスポットライトが当たっていたようです。どうぞ最後までお楽しみください!

1. まずは今回の主催のN-markさん作品です。名古屋に存在するアートムーブメントを担う実在の場所に基づいて描かれているこの地図、新しいような、古いような、、、素敵な地図ですね。

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今回の企画は下記の公式サイトは下記からどうぞ。

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2. 骨原人:何と名古屋で有名な鶏肉の手羽の骨で作った服を着た骨原人となった鈴木優作さんの作品です。無意識の中で毎日どれだけレストラン(この場合は名古屋の手羽先屋さん)でどれだけの量の鳥が食べられているか、知ってほしい、そして骨となった鳥にもう一度命をあげたいという気持ちを表しているとのことです。

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鈴木さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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3. カーテンのマスコット:次にご紹介するのは山下拓也さんによる作品です。廃業となったホテルの映像が流れる中、そのホテルで使われていたカーテンで作られたマスコットが床に置かれています。ホテルといえば人の出入りがあり、ハッピーな旅行の思い出などが作られる場所、ですが、廃業となり人に忘れられ、廃墟となる、、、。カーテンで作られたマスコット達もとても儚い表情で寂しく床に横たえていました。

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山下さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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4. 山の投棄物: さて、3人目の北山美那子さんの展示は山で拾ってきた廃棄物となります。一度は持ち主の大切だった物、使われていた物、生活の一部だったもの、、、ですが、なんらかの理由で要らなくなった物、古くなって新しい物と交換され、必要でなくなった物を捨てる、、、そんな誰もが毎日の生活で経験する事を立ち止まって考えた事がありますか?ゴミとなってしまって困って山とかに捨てられた物はこんなにあるのですね。人形とかぬいぐるみとかもあり切ない思いになりました。

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北山さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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5. 机の隙間のこけし: 次の作品は徳重道朗による机の間に挟まれた置物達。やはり古く壊れかけた置物達もありました。場所が変わると、同じ物でも違うように見えるというのを表した作品です。古くなった物でもこうやってアートに出来るという希望が心の中で膨らみました。

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徳重さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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6. 秤の上に載った作品: 次は竹田尚史さんの作品です。"この世界はどこからはじまったのだろうか" という、気が遠くなるような疑問を作品化しているアーティストさんです。会場には秤の上にキャンプ用品のようなものがたくさんのせられています。今回は竹田さんの「頭の中にある旅」をテーマにした作品です。秤に乗せられているのはそんな「頭の中の旅=空想の世界」を、ものの重さ(質量)として見てもらうことで、現実と空想の世界を同時に見せるというものだそうです。空想の世界は誰も信じてはくれないけれども、その重さって誰もが理解できますよね。

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武田さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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7. 布団:石田達郎 a.k.a. ジェット・達の作品。石田さんは、少年時代(昭和後期)に感じていたどこかなつかしいく、ゆっくりと時間の流れる街の風景や出来事をモチーフに作品制作されています。今回の作品では紙粘土や日常使っている布団などを組み合わせて、優しい街の風景と、小学校の時にはやっていたゲーム。をモチーフに会場に構成されていました。そして作家自身が仕事帰りに、展覧会会場に立ち寄り、夕方パフォーマンスするという、アートを毎日の日課に取り入れるという実践的な取り組みを見せてくれていました。

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石田さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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8. 来場者をつか構える罠: 次の作品は加藤良将さんの作品です。普段はデジタル技術を使って回転しながら光る花、サイバーフラワーを製作するアーティストさんだそうですが今回の作品では、「ネペンテス(食虫植物のウツボカズラの学名)」をテーマに、鑑賞者を捕らえるという作品でした。作品を見ていると突然上から蚊帳のようなものが落ちてきて、鑑賞者が捕まっていきます。見る人=捕らえられる人、のように新たしいアートとの関係性を見せてくれる面白いアーティストさんでした。

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加藤さんの作品に興味のある方は下記のサイトでごらんください。

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9. 想像上の牛の人:次は森田美里の作品です。名古屋芸術大学出身の同世代のアーティスト仲間たちと共同アトリエ「i/o」をシェアし、そこを拠点に活動しているアーティストさんです。主に牛をテーマに製作していました。近年はトイレットペーパーとボンドを練り混ぜたオリジナルの素材を用いた巨大な作品を作っています。想像上の動物や、その動物たちの積み重なる巨大な山などの彫刻作品を製作しています。彼女が今季の前に制作した赤く巨大な山のオブジェを制作しましたが、その後の作品となる今回はその山から誕生したような、生命体のようなものが今回の作品となりました。なぜ牛なのか?お話を聞きたくなるような作品でした。

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これからが楽しみなアーティストの皆さんの作品を見れて嬉しく思います。

ではまた。

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